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クリストファー・ラウズ(Christopher Rouse) の「Trombone Concerto / Gorgon / Iscariot」を聴く


クリストファー・ラウズ
(Christopher Rouse, 1949/2/15 - )
主に管弦楽作品で知られる米現代音楽家で、ジョージ・クラムに師事していますね。楽風は無調ですが混沌前衛ではなく、あくまで曲調を広げる手法として使っています。米オケが好んで委嘱しそうな音楽といっても良いかもしれませんね。


トロンボーン協奏曲 / ゴルゴン / イスカリオット
1900年代の代表曲を集めた管弦楽集で、演奏は女性指揮者マリン・オルソップ(Marin Alsop)、コロラド交響楽団(Colorado SO)です。






Trombone Concerto (1992年)
1993年ピューリツァー音楽賞受賞作品で、L.バーンスタインの死(1991年)に衝撃を受けて作られました。その後、死をテーマとした"Death Cycle"のシリーズを続ける事になりますね。
三楽章形式です。第一楽章は虚空静的なバックボーンにtbが響き、後半には大きな展開とカデンツァがあります。第二楽章ではいきなり激しい流れでtbも絡みラストはクラスターになりますが、調性感が強いですね。第三楽章は静かで穏やかな無調の流れのオケとtbからゆっくりと山場を築き、静に回帰します。
無調ですが、調性が怪しいだけで機能和声的な旋律感と響きがありますね。tbはジョゼフ・アレッシ(Joseph Alessi)です。


Gorgon (1984年)
代表的な無調の作品で、ロチェスターフィルの委嘱作品です。タイトル通り、ギリシャ神話のゴルゴーン三姉妹の話がモチーフです。
3パートに1'弱の間奏曲が挟まれています。強烈なクラスター、反復変奏、その速い展開が面白い "I"。引き継ぐ強烈なパーカッションを少し抑えながらも速い展開で揺らぎを作る "II"。そして小刻みで速い鍵盤打楽器も顔を出す "III"。最後まで主役は強音強打のパーカッションで、ドンシャン的パーカッション協奏曲風です。
この速くて怒涛のパーカッションは面白いですね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?


Iscariot (1989年)
ジョン・アダムズに献呈された曲ですね。そう言うとイメージが湧くのではないかと思う楽曲です。旋律感が強く情感的で映画音楽の様ですね。三曲の中では個人的興味が薄くなるでしょうか。

以前紹介の「Alan Gilbert Conducts Christopher Rouse」にも入っていましたが、そちらの方がより繊細で研ぎ澄まされていますね。そちらに一票ですw



静の空間に激しい流れ(クラスター)を挟み込む、よくある静と烈のコントラストです。調性も微妙な揺らぎ程度ですから"現代音楽"と構える必要はない感じです。

少し色合いの異なる"Gorgon"の強烈さは面白かったですね。それ以外は米国オケ的な管弦楽で、前衛好きだと半端感が残るかもしれません。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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後期ロマン派以降、現代音楽とマーラー交響曲(#5, #6, #9)を中心に楽しんでいます。


[2017年12月9日]
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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