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Phillips Léandre Parker Saitoh の前衛コントラバス『After You Gone』を聴く


バール・フィリップス
(Barre Phillips, 1934/10/27 - )
四人のベーシストの共同名になってはいますが、当然バール・フィリップスを紹介でしょう。エリック・ドルフィーやアーチー・シェップらと共演している米ジャズベーシストですね。この時点でフリー・ジャズとわかると思いますが、ヨーロッパでも活躍して即興前衛音楽(ジャンルを超越した)にも加担していますね。

フリー・ジャズと前衛現代音楽の接点は個人的にも影響は大きく、学生時代にフリー・ジャズから現代音楽に舵を切った自分としてはお馴染みの世界観かもしれません。当時はオーネット・コールマン(欧州時代にバールも共演があります)のクロイドンコンサートなんか大好きでしたね。もちろん電化マイルスは別格ですがw



After You Gone
ダブルベース・クァルテットの即興アルバムです。タイトル『居なくなってから』は2002年に亡くなったベーシストのペーター・コヴァルト(Peter Kowald)への追悼ですね。
カナダの現代音楽国際フェスティバル(Festival International De Musique Actuelle)での2003年ライヴで、当初予定のバリー・ガイ(Barry Guy)に代わり同音楽祭出演予定だった斉藤徹さんが入っています。


B.フィリップス以外の三人。(* )紹介はライナノートの記載です。
ジョエル・レアンドル, Joëlle Léandre
 (*欧州クラシック・現代音楽) フランス人女性現代音楽家でベーシスト、即興音楽で知られていますね。

ウィリアム・パーカー, William Parker
 (*アフロアメリカン・フリー・ジャズ) ニューヨークで活躍するベーシスト、作曲家、即興音楽家ですね。

齋藤 徹, Tetsu Saitoh
 (*伝統音楽・タンゴ・即興) ウィキではドイツ語版しかないというベーシストでw、冨樫雅彦さんとの活動あたりから始まっているようです。後年、欧州での活動でセバスチャン・グラムス(Sebastian Gramss)との共演も果たして今の国内外の前衛・即興ベーシストの立ち位置を確立していますね。


以前、現代音楽家でベーシストのセバスチャン・グラムス(Sebastian Gramss)の「THINKING OF ...」を紹介しています。
そこでも斉藤徹さんやレアンドル、そしてフィリップスの共演が聴けますね。2010年代に入って齋藤さんの尽力でS.グラムス(2014)やB.フィリップス(2012)も来日・共演を果たし、一部CD化もされています。







Ant Warps
ギコギコ・ゴリゴリのノイズ系ポリフォニーですね。リコシェなどありますが、特殊奏法は無い様です。時折現れる旋律は無調、全体は小刻みなリズムを感じる流れが作られています。


Passing Threw
神経質なボウイングによる細い音色を絡ませせた曲です。キィー・キューン・キュルルル みたいなw 静空間に細かな蠢きを感じる様です。


Whoop Yer Tal
コル・レーニョや特殊奏法らしき打音を元にピチカートやアルペジオといった単音が主役、そこにボウイングが絡む様相です。流れはもちろんポリフォニー、当たり前?w、で旋律も現れて音圧も上がりますね。レアンドルのvoiceもあり、反復も感じられて一番熱い演奏です


Teebay Deep
低音ロングボウイングを下敷きにして、太い反復が唸ります。どこかに重音共鳴も感じられて、まさにダブル・ベースならではのフリー演奏です。陶酔感があります。ひどく咳き込んでいるのも音楽?!


Bleu Grek
少しジャズ色を感じる和声のアルペジオ、そのポリフォニーです。おしゃべりなインプロヴィゼーションですね。


p.s.-Te Queremos
アンコールはとても美しい旋律が重なる演奏です。これだけはスコアがあるのではないかと思ってしまいます。不協和音を挟む和声の旋律がミニマル風に流れます。スペイン語タイトルからいってもP.コヴァルトを追悼しているのは明らかですね。




無調混沌のポリフォニー、自由自在ダブルベース・インプロヴィゼーションです。フリー・ジャズなのか前衛現代音楽なのか、音からも顔ぶれからもジャンルに意味がないという証明ですね。

六曲それぞれが異なる顔を見せてくれました。こういう音楽は生、小ライヴでもコンサートでも、で味わいたいですねぇ。




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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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