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バイロイト音楽祭2018 ワーグナー 歌劇「ローエングリン」をNHKプレミアムシアターで観る

公演も含めて何かと観る機会が多い楽劇『ローエングリン』ですが、やっぱりバイロイトですね。
今年はネタに事欠かなかった様な…

1) 「ニーベルングの指環」上演無しの今年のバイロイト、唯一の新演出で初の米演出家Y.シャロン。
2) タイトル・ロールはロベルト・アラーニャからベチャワに、ネトレプコはハルテロスに変更。ドイツ語の問題?とか出てはいますが。(我儘ティーレマンのゴリ押しの噂もw)

とはいえ初登場ベチャワ、ハルテロス、ツェッペンフェルト、と面白そうな顔ぶれですね。


2018BayreutherFestspiele-Lohengrin.jpg
(写真はwebからお借りしました)



演出

設定はおとぎの国、電気技師のローエングリン(象徴は稲妻⚡️、舞台にも電光を多く取り入れています)、と変則ですが前衛の様相はありません。ラストも緑の木の様なゴットフリートが現れてもエルザもオルトルートも残っているという変化球になります。キーのはずの指輪もありませんでした。まぁ今やラストは演出家が好きに変えちゃいますから、かえって違和感がなくなりましたねw

違和感を感じるのはエルザが冒頭や第三幕で縛られたり、ジェンダー表現と解説にありましたが、理解力不足で必然がわかりませんでした。一番高貴なシーン、ローエングリンが素性を明かす時になぜ倒れなけれならないのか? (知られてしまった悲しみなど不要かとw)



舞台・衣装

特徴的なのは多くのシーンで色彩をブルーに統一している事でしょう。髪も衣装もですね。
舞台は大物配置もありますが、それほど凝ってはいません。巨大な碍子が転がるのもローエングリンが電気技師だからでしょう。衣装も同様で、中世を基本にした感じで「おとぎの国」設定ですが、背中のとってつけた様な羽は中途半端な感じです。


配役

バイロイト初登場のタイトルロール、ベチャワは高音の延びがよく聴かせてくれましたが特筆ものでもありませんでした。少し残念でしょうか。
ツェッペンフェルトはこういう役を演じると良いですね。テルラムントのコニェチュニは残念ながら声・演技ともにもっと憎々しさが欲しいです。
エルザのハルテロスは第二幕以降は疑いの念を抱く演技も声も悪くありませんでした。62歳になったマイア、オルトルートをそつなく演じましたね。


音楽

10作品全てを指揮する事になったバイロイトの帝王ですが、なぜか控えめクールな演奏に感じました。バイロイトのティーレマンとしては薄味かも。第三幕前奏曲ではアゴーギクを振っていましたね。



悪くはないのですが、新演出と配役顔ぶれから期待したほどの事はなかった様な…何か一つ足りない様な…

バイロイトですから演出は何がしらかの前衛性が欲しかったですし、配役にも誰か突出したものを期待してしまいました。

まだるっこいシーンが多い演出が個人的な好みではなかった、それだけの事かもしれません。同じ作品をいろいろ観てくると当然の事ですが、期待値のハードルは上がってしまいますね。歳をとると特に、かもしれませんがw




<出 演>
 ・ドイツ国王ハインリヒ:ゲオルク・ツェッペンフェルト [Georg Zeppenfeld]
 ・ローエングリン:ピョートル・ベチャワ [Piotr Beczala]
 ・エルザ・フォン・ブラバント:アニヤ・ハルテロス [Anja Harteros]
 ・テルラムント (ブラバントの伯爵):トマシュ・コニェチュニ [Tomasz Konieczny]
 ・オルトルート (テルラムントの妻):ワルトラウト・マイア [Waltraud Meier]

<合 唱> バイロイト祝祭合唱団
<管弦楽> バイロイト祝祭管弦楽団
<指 揮> クリスティアン・ティーレマン [Christian Thielemann]
<演 出> ユーヴァル・シャロン [Yuval Sharon]
<美術・衣装> ネオ・ラウフ&ローザ・ロイ
<照 明> ラインハルト・トラウプ


収録:2018年7月25日 バイロイト祝祭劇場(ドイツ)


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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プロフィール

kokoton

Author:kokoton
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後期ロマン派以降、現代音楽とマーラー交響曲(#5, #6, #9)を中心に楽しんでいます。


[2017年12月9日]
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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