FC2ブログ

ブルーノ・マントヴァーニ(Bruno Mantovani) の『2つのヴィオラと管弦楽のための協奏曲・他』を聴く


ブルーノ・マントヴァーニ (Bruno Mantovani, 1974/10/8 - )
フランス人現代音楽家ですね。ジャズなど異なるジャンルをベースにしてIRCAMで音楽処理技術を学んでいます。そういった経歴の音楽家が好みですね。また何故かフランス現代音楽は、メシアンやブーレーズの様な古典現代音楽も含めて、気に入っています。

♬ 現代音楽CD(作曲家別)一覧


Concerto pour deux altos・Time Stretch・Finale
管弦楽にソロ楽器をフィーチャーした楽曲集ですね。裏ジャケットには"Time Stretch"が本人名の横に大きく書かれ、メインである事を示しています。マントヴァーニの代表作でジェズアルドをテーマにしているそうです。
カルロ・ジェズアルド(Carlo Gesualdo, 1613/9/8没)は半音音階を使うルネッサンス時代の作曲家で、サルヴァトーレ・シャリーノも取り上げていました。古い音楽様式マドリガル(Madrigal)がポイントですが、殺人鬼としての顔があるのも話題性が高いのかもしれません。
演奏はOrchestre Philharmonique Royal de Liège & Pascal Rophé(cond.)になります。






Concerto (2007-2008年), pour deux altos et orchestre
2つのヴィオラと管弦楽のための協奏曲」ですね。サブタイトルにある通りで二挺のヴィオラは、タベア・ツィンマーマン(Tabea Zimmermann)とアントワン・タメスティ(Antoine Tamestit)のビッグネーム二人が奏でます。ちなみにタメスティはベルリンでツィンマーマンに師事していて師弟関係ですね。

前半は鬱で美しい2vaが絡む長いカデンツァで入り、突然オケが刺激的に介入して来ます。その後もvaソロは常にリードをとりピチカートや上昇・下降・トリル音階を放ちながら脅迫的刺激のオケと対峙します。その緊張感が素晴らしいですね。
後半も前半と同じ2vaカデンツァから入り、激情オケとの対峙構造は変わりません。オケは打楽器音の強いクラスター的なものになっていますね。刺激薬物的なマントヴァーニ全開でした。
全体としては神経質なvaのDialogueにオケがクラスター的に反応する、といった緊張感のある流れがメインです。無調ですが実験的や混沌では無く、旋律感があるvaと音塊の刺激的なオケの対比構成です。こういう展開は好きですね。

実は本年(2018年)10月19日にサントリーホール都響定期Bに、この二人のヴィオラで本邦初演があります。



Time Stretch (on Gesualdo) (2005年), pour orchestre
マントヴァーニによればクラリネットをフィーチャーした管弦楽曲との事。一曲目と似た構成ですがオケの出番が増えています。管楽器同士がポリフォニーで絡むパートが強弱をつけて現れますね。その中の主役がclといった感じでしょうか。刺激的ですね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?



Finale (2007年), pour orchestre
これも管弦楽の中にフルートを前面に押し出しています。流れは上記二曲と似ていますが、静のパートと強音クラスターの対比が明瞭です。一曲目のコンパクトver.の様に感じます。



現代音楽にはよくある静と烈の対比ですね。とは言えその表現はノイズや特殊奏法や即興風ポリフォニーから無調混沌までいろいろですが、マントヴァーニは旋律を持たせたクラスター(音塊)の真っ向勝負、今の時代のクラシック音楽に近いかもしれません。

フランス生まれの米現代音楽家エドガー・ヴァレーズを思い浮かべますね。






テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kokoton

Author:kokoton
.
    




・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




カレンダー
11 | 2018/12 | 01
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
ようこそ
カテゴリ
ありがとう