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クラウス・シュテファン・マーンコプフ(Claus-Steffen Mahnkopf) の「void」を聴く


クラウス・シュテファン・マーンコプフ (Claus-Steffen Mahnkopf, 1962/10/22 - )
過去インプレで紹介済みですが「ポスト・ファーニホウ」や「新しい複雑性」として紹介される現代音楽家マーンコップ、最近では音楽理論やその分野のエッセイでの活躍も増えている様ですね。
以前の音列配置や即興といった楽風から、静音の中に発生する強音といったコントラストを表現する方向性になっています。今の時代の一つの方向性の気がしますね。

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void
『空間・虚無』21世紀に入っての作品で大編成オケとテープの為の音楽で代表作の一つになるでしょう。マーンコプフの「新しい複雑性」は演奏表現上の超絶技巧性というより読譜難解スコアなのですが、ここではスコアも極端な難解性が減っている様ですね。



humanized void, for large orchestra (2003-2007年)
ローランド・クルティヒ(Roland Kluttig)指揮, バイエルン放送交響楽団
静音と強音の渦巻く流れでビッグ・オケですが耳をつん裂く様な大音響はありません。もちろん旋律の存在は薄く無調の音の世界で、基本の流れはスローで緊張感が漂います。音数は少なくないですがノイズや即興的ではなくカオス風空間音響系?!の気配ですね。
楽風変化の一つは時折現れる旋律に調性感がある事でしょう。これも今の時代の"多様性"の流れですね。

void - kol ischa asirit, for large orchestra (2010-2012年)
ルパート・フーバー(Rupert Huber)指揮, SWRシュトゥットガト放送交響楽団
静音と強音ですが、ここでは長い静の中に衝撃音の強音がガツンと入ります。静音は音の流れだけで旋律感はなく、強音は単発的パルスですね。その間を縫って短い旋律が時折顔を出します。極端な方向性になって来ていますね。コーダは強音の即興的カオスを入れて、ラストは静音で納めます。

void - mal d'archive, for eight-track tape (2002-2003年)
ExperimentalStudio des SWR制作
2001から2005年までマーンコプフが在籍した名前の通りの南西ドイツ放送(SWR)電子音楽の実験スタジオでの作品で、8トラック・テープの電子音楽です。
ノイズ系ですね。ホワイトノイズはわかりますが、その他になんらかのサンプリングも入っているのですがわかりません。旋律はサンプリングから作っているとは思おうのですが。まぁいかにも前衛といった感じで、嫌いじゃありませんね。^^
ちなみにこの曲のスコアはライナーノートにありませんでした。

静と強の組合せですが、共存カオスからより極端な対比になって来ていますね。題名からも空間音響に近づいていっているのでしょうか。
欧州前衛現代音楽を楽しめる一枚ですね。




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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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後期ロマン派以降、現代音楽とマーラー交響曲(#5, #6, #9)を中心に楽しんでいます。


[2017年12月9日]
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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