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マグヌス・リンドベルイ(Magnus Lindberg) の「Al Largo・Cello Concerto No.2・Era」を聴く


マグヌス・リンドベルイ (Magnus Lindberg, 1958/6/27 - )
フィンランドの現代音楽家で、シベリウス音楽院でE.ラウタヴァーラやP.ハイニネンに習っています。北欧系の現代音楽家はそのまま作曲活動に入る事で独特な音楽感を作る事が多いですね。しかしM.リンドベルイはその間も夏期講習会のシエーナでF.ドナトーニ、ダルムシュタットではB.ファーニホウに師事しています。卒業後は渡欧して仏でG.グリゼーに習い、独では和太鼓やパンクロックにも興味を示していますね。今や昔の話になっていますがw
近年は前衛離反、機能和声への転換方向で商業的な臭いが強くなっているのが残念です。

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Al Largo・Cello Concerto No.2・Era
2010年代に入っての新しい管弦楽作品集で「Al Largo」はニューヨーク・フィル"Composer-in-residence"時代の作品、「Cello Concerto No.2」はロサンゼルス・フィル、「Era」はロイヤル・コンセルトヘボウ管の委嘱作品になり、人気の証拠ですね。それが良いかは別にして…ですが…
演奏はハンヌ・リントゥ(Hannu Lintu)指揮、フィンランド放送響(Finnish Radio SO)です。



Al largo (2009-10年)
抑揚の強い調性の管弦楽で、派手な新古典主義的?です。以前の様な調性の薄さは全く無くなりました。まさに米オケが委嘱したり好んで取り上げそうな退屈な楽曲です。

Cello Concerto No.2 (2013年)
チェリストはアンッシ・カルットゥネン(Anssi Karttunen)です。その音色に若干の不協和音的なニュアンスは残し、北欧風の澄んだオケが広がります。欧前衛ではなくて所謂(いわゆる)北欧の現代音楽の印象になりますね。良いのですがなぜ今更といった感も残ります。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  CDと同メンバーによるライヴですね。


Era (2012年)
再びメリハリのある機能和声のフィルム・ミュージック的サウンドです。いかにも的な明瞭な旋律、演奏時間も20分程度と委嘱に応えるところが人気の元でしょうか。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  好きな指揮者John Storgåds、BBC Symphony Orchestraの演奏です。
  こちらの方がより彫りが深い感じですね。


前回紹介した1990年代の管弦楽集から、更に機能和声方向になっている感じです。「Cello Concerto No.2」には北欧らしい調性の薄さを生かした広がりのある方向も感じられ、派手さを打出したフィルム・ミュージックやマニエリスムなクラシカル音楽の姿になってしまった方向性よりは好みですが。
作曲技法のいかんを問わず中途半端感はぬぐえません。

SACDで音の定位や広がりは素晴らしいのでオーディオ好きの方には向いている感じです。




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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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後期ロマン派以降、現代音楽とマーラー交響曲(#5, #6, #9)を中心に楽しんでいます。


[2017年12月9日]
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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