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オルガ・ノイヴィルト(Olga Neuwirth) の「Akroate Hadal・他 Chamber Music」をアルディッティ・クァルテットとN.ハッジスのピアノで聴く


オルガ・ノイヴィルト (Olga Neuwirth, 1968/8/4 - )
オーストリアの女性現代音楽家でウィーンやサンフランシスコで学んでいますが、何と言ってもIRCAMで電子音楽や音響系を学んでいる事でしょう。その際にトリスタン・ミュライユに師事している事を考慮すれば音楽のスタイルは想定できますね。ノーノとの政治的スタンスについてはコメントできませんが。
室内楽を得意としていますが、近年はより大編成化した音楽やオペラ等のステージ音楽にも傾倒してインスタレーション系のアプローチもある様です。


Chamber Music
1990年代後半の室内楽集になります。
このCDの素晴らしさの一つは演奏メンバーでしょう。Arditti Quartet, ピアノは現代音楽を得意とするお馴染みニコラス・ハッジス(Nicolas Hodges), ヴィオラ・ダモーレは元A.Q.のガース・ノックス(Garth Knox), ヴァイオリンのソロはA.Q.リーダーのアーヴィン・アルディッティ(Irvine Arditti)と豪華です。



Akroate Hadal (1995年), for string quartet
弦楽の前衛ノイズ系ですねバリバリの。特殊奏法も含めてギィギィギギギ、ですw もちろん"間"を生かしたり、パルス的炸裂音であったり、切れる様であったりと表情変化させています。キレキレでアルディッティが好きそう。

Quasare/Pulsare (1995-96年), for violin & piano
ホワイト・ノイズの様な弦、打音、切れ上がるvnに走るpf、それぞれがカオスに塊り、そして離れます。緊張感がありますねぇ。無調混沌の欧前衛らしさ炸裂ですね。サンプリングやテープ等の電子処理に関しては不明です。

 ★ 試しにYouTubeで聴いてみる?

... ?risonanze!... (1996-97年), for viola d'amore
バロック時代の古楽器ヴィオラ・ダモーレ(viola d'amore)のソロ曲です。古楽器ですが特殊奏法を駆使するので面白い響きがあります。ノイズだけでなく、この楽器が持つ共鳴弦をうまく生かした響きを多く取り入れていますね。面白いです。

...ad auras...in memoriam H. (1999年), for 2 violins & wooden drum ad libitum
木製打楽器のアドリブが入るヴァイオリンDuo曲です。小さな羽虫が飛んでいる様な音や耳鳴りの様な音をベースに、パルス的にシャープで奇妙な2vnの短旋律がロンドの様に絡んで入ります。そこに打楽器がリズムを合わせて来る面白さです。パートの再現もあって、ただのカオスから様式・構成の面白さになっています。

incidendo/fluido (2000年), for piano & CD player
技巧系のピアノ曲です。終始技巧的なpfの背後にハムノイズ的な音が控えています。それがピアノの中に配置されたCDプレイヤーからのオンド・マルトノの音です。ただプリペイド・ピアノの様な音色はないので具体的な置場所は不明です。ニコラス・ホッジスの技巧が楽しめるのもポイントでしょう。

settori (1999年), for string quartet
一曲目に近いですが、楽器間でのホモフォニー的な要素が感じられます。様式回帰もノイヴィルトの推移の一つの方向性と思いますが、前衛全体としても多様性化の流れがあるので時代の潮流なのでしょうね。

 ★ 試しにYouTubeで観てみる?
  Ivana Jasava (vn), Aija Reke (vn), Samuel Kelder (va), Stephen Marotto (vc), の演奏です。Arditti Quartetに比べるとおとなしい静方向の演奏です。


前衛ノイズ系ベースに緊張感と技巧、静と烈、といった対比を見せるカオスです。空間的な"間"も感じられ、これぞ欧エクスペリメンタリズム現代音楽の楽しみでしょう。"わけのわかんない"現代音楽を王道で聴いてみたい人にもオススメ!?

最近の楽風はさらに変化しているので、そのうちインプレしないといけませんね。




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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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