プロコフィエフ(Sergei Prokofiev) の「十月革命20周年のためのカンタータ」を聴く


セルゲイ・プロコフィエフ (Sergei Prokofiev, 1891/4/23 - 1953/3/5)
このブログではプロコフィエフやショスタコーヴィチを現代音楽に入れていません。多分一般的にもそうだと思います。この時代のロシア音楽らしい新古典主義と民族音楽、そして独特のリズム感は特徴的で今更の紹介文は不要ですね。


Cantata for twentieth anniversary of the october revolution
プロコフィエフが1936年にソ連に帰国してすぐ書かれた異色作品ですね。ロシア革命20周年(1937年)の為に書かれた、合唱付大編成、軍楽隊、バヤン(ロシア式アコーデオン)合奏、レーニンのアジーテション、のソ連社会主義礼讃音楽です。2016年のゲルギエフ来日公演で取り上げられましたね。

演奏は以下の豪華布陣です。
◻︎アジテーター:ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(Gennady Rozhdestvensky)
◻︎指揮:ネーメ・ヤルヴィ(Neeme Järvi)
◻︎演奏・混成合唱:フィルハーモニア管/フィルハーモニア合唱団



Cantata for twentieth anniversary of the october revolution, Op.74 (1936-37年)
I. Prelude » II. The Philosophers » III. Interlude » IV. A tight little band » V. Interlude » VI. Revolution » VII. Victory » VIII. The Oath » IX. Symphony » X. The Constitution
爆裂音から入り静的な流れを見せながら、合唱や1917年のレーニンの演説(アジテーション)を入れ込み、サイレンが鳴り常に激しい山場を作る。カンタータなので歌唱パートが多く、英文を見ればわかりますが勝利を歌い上げ、音楽構成と合わせて極端なプロパガンダ祭典音楽そのものですね。
炸裂クラスターに混沌があったりもしますが、プロコフィエフのロシア新古典的な音楽です。前衛を否定していたソ連は満足だったでしょう。凄い迫力とパワーです。

 ★ 試しにYouTubeで観てみる?
  ゲルギエフとロッテルダム・フィルのLIVEです!

Excerpts from 'The stone flower', Op.118 (1949年)
その12年後、一転してプロコフィエフが共産党ジダーノフ批判(1948年に始まった前衛芸術を拒否し芸術様式の統制を図る)を受けた時代のバレエ音楽「石の花の物語」からの抜粋ですね。演奏会用組曲Op.126-129もありますが、ここではバレエ曲の抜粋ですね。
民族音楽の色合いが新古典主義に加わり派手なサウンドもプロコフィエフらしい音楽になっています。一部はストラヴィンスキーのバレエ曲を思わせますね。政策的背景も含めて何が前衛拒否に当たったのか不明ですが、個人的には上記カンタータと楽風の相違はありません。今なら全く違和感はないでしょう。


カンタータはもの凄いパワーと迫力が迫って来ます。ただ音楽的には特別な事はないかもしれません。N.ヤルヴィらしい明瞭さは生きていると思いますが、速いテンポの揺さぶりは無いようですね。プロコフィエフ・ファン、時代背景を思い浮かべたり、大音響曲を聴きたい方は満足感が高いと思います。




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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。

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