武満徹の「Orchestral Works III, Autumn, etc」を聴く


武満 徹 (Toru Takemitsu, 1930/10/8 - 1996/2/20)
亡くなられてから22年も経つんですねぇ。時が経つのは早いです。武満さんも前衛最盛期から衰退の時代を生きたので、前衛の縛りから始まり封じた調性を解き放つ自由度(多様性?)への音楽への変遷でしたよね。久しぶりに聴いてみました。


Orchestral Works III, Autumn, etc
名曲「カトレーン」と同じ中期1970年代の管弦楽曲「Autumn」をメインに、調性感が増した後期1980年代の弦楽曲やフルート協奏曲といったオケ作品集ですね。
演奏は沼尻竜典指揮、東京都交響楽団です。



Autumn - Into The Fall After A Little While (1973年), For Biwa, Shakuhachi & Orchestra
 Biwa – Kakujo Nakamura, Shakuhachi – Katsuya Yokoyama
名作『ノヴェンバー・ステップス』(1967年) と同じ"琵琶"と"尺八"の協奏曲です。よりスロー化して静vs烈vs間のコントラストが明確になって来ています。その分、深淵で官能的な美しさが増して奏でられますね。二つの和楽器が奏でるパートはかなり類似性を感じます。"空"の中に感じる存在は進化している様に思えます。
個人的にはこのAUTUMNの方が好みですね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?

A Way A Lone II (1981年), For String Orchestra
後期ロマン派からの延長線上を感じる弦楽曲、例えばシェーンベルクの浄夜やマーラーの弦楽緩徐楽章の様な、の流れですね。武満さんらしい"揺らぎ*"を残していますが、それを排除すると不協和音の少し加わった緩徐曲風かもしれません。でもこの幽美さは心地よいですね。
*短くてクイックなクレシェンドやデクレシェンドの様な

I Hear The Water Dreaming (1987年), For Flute And Orchestra
 Flute – Hiroshi Koizumi
独特の"揺らぎ"と武満和声の不協和音が減り、やや平板化して来ています。それでも弦楽器と管楽器の奏でる音色は美しい響きですね。

Twill By Twilight (1988年), For Orchestra
ここでも同傾向が見られます。緩やかな流れが強まり、深淵ながら平和さがより濃く感じられます。

当時は和楽器が入ることに違和感を感じたものですが、AUTUMNは素晴らしいです。やっぱり武満さんは中期(1970年代)作品に魅力を感じてしまいますね。
美しい楽曲アルバムで、中期から後期への武満さんの変移もわかりますからオススメです。




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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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これ、聴きました!

kokotonPAPA さま、ご無沙汰しています。初書き込みです!

すごくいいCDですよね。武満さんの管弦楽録音では、「作曲家の個展」のライブ録音とこれがとても好きです!

ですね

Bach Bach さん、こんにちは。
武満さんの美しさを楽しむには良い組合せ
ですよね。個人的には、やっぱりカトレーン
に惹かれますがw
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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。

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