FC2ブログ

エリーシャ・ネルソン(Eliesha Nelson) のヴィオラで聴く「Russian Viola Sonatas」


エリーシャ・ネルソン (Eliesha Nelson, ヴィオラ va )
アラスカ出身の女性ヴィオラ奏者エリーシャ・ネルソンが、ナイジェリア生まれで英国のピアニストのグレン・イナンガ(Glen Inanga)と組んだヴァイオラ・ソナタ集です。
取り上げた作曲家が旧ソ連の近現代音楽家というところがポイントですね。


三人の作曲家
バーバラ・ガイジェローワ (Barbara Gaigerova, 1903 - 1944)
女性作曲家で、カトワールやミヤスコフスキと共にモスクワ音楽院で学んでいます。楽風は時代を背景とした後期ロマン派と以降の流れです。

アレクサンダー・ウィンクラー (Alexander Winkler, 1865 - 1935)
ロシアで学んだ後にフランスやオーストリアに渡っていますね。後にプロコフィエフを教えてもいますが、グラズノフやリムスキー・コルサコフと共にサンクトペテルブルクの"ベリャーエフ・サークル, Belyayev Circle"の一員でもありました。

パウル・ユオン (Paul Juon, 1872 - 1940)
モスクワ出身のスイス系ロシア人で活躍したのはドイツになりますね。楽風はバリバリのドイツ・ロマン派になります。そういう意味では、このブログの対象ではないかもしれません。

 ("現代音楽CD[作曲家別]一覧" の対象はガイジェローワ一人ですね)



Suite for viola and piano, Op.8 : Barbara Gaigerova
四楽章で、ロマン派の香りが強い機能和声の楽章と、少し調性の薄い幽玄な緩徐楽章、そしてロシア民族音楽を感じるといった独特の構成です。va, pf共に鳴りの良い演奏ですが、特徴的な印象が残りません。緩徐楽章もvaなのでvnの様な細い音色は難しそうです。第三楽章のロシア風リズムや民族系が生きているかもしれませんね。

Pieces for viola and Piano, Op.31 : Alexander Winkler
後期ロマン派的な楽曲です。美しい音色のpart1、リズミカルで技巧的なpart2の構成です。part2が個人的には楽しめました。

Sonata for viola and piano, Op.15 : Paul Juon
古典派の流れです。

Sonata Op.10 : Alexander Winkler
三楽章で第三楽章は主題のアンダンテと7つの変奏、そしてコーダの9小曲構成になっています。曲調は古典(〜ロマン)派的、第三楽章の変奏もこれといったパートはありません。


作曲家としては古典・ロマン派(〜後期ロマン派)の流れで、それ以上でも以下でもありません。それを飲み込んで楽しめるならヴィオラらしい音色の旋律が生きています。

しかし個人的嗜好はvaを生かした今の時代の楽曲演奏ですから、vnからvcの音色までカヴァーする貴重な楽器とはいえvnの切れる様な高音や朗々としたvcの胴の大きな音色は出ないわけで、バシュメットの様な楽曲選択、例えばカンチェリとか、が欲しい気がしますね。
もしくは先日インプレしたアントワン・タメスティの様に前衛現代音楽で突撃するか……そりゃ無理ですねw




♬ 現代音楽CD(作曲家別)一覧


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kokotonPAPA

Author:kokotonPAPA
.
    




・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





カレンダー
07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
ようこそ
カテゴリ
ありがとう