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2018年2月16日 細川俊夫のオペラ「松風」初日 at 新国立劇場

楽しみにしていた日が来ましたね。会場も電車で20分もかからない初台の新国立劇場です。^^

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細川俊夫さんのオペラは東日本大地震の津波を基にした「Stilles Meer 海、静かな海 (2015年)」が素晴らしかったので、『松風 (2011年)』が観られるのは本当に嬉しい事です。
能がベースなのであらすじの確認は容易で助かりました。

"能"のダイジェストをYouTubeで見ておきました。
能「松風」ダイジェスト
もう一つ、この公演を前に行われた細川さんによる解説のダイジェストですね。
「能とオペラ『松風』をめぐって」ダイジェスト

能の持つ現実・非現実感や、あの世とこの世、松風と村雨で表す一人の陰陽、等々は頭に入れつつも素直に現代音楽オペラを楽しんで来ました。


演出

前衛ダンサーであるサシャ・ヴァルツの演出は音楽と並行して作られたそうです。
ダンスの占める役割りが大きく、風や波、松風や村雨、そして行平、松の木でもあります。極シンプルな舞台の重要配置でした。


舞台

一幕三場的な舞台は、フラット舞台オンリー、黄泉との結界の様な黒糸を編んだネット、塩屋の大きくシンプルなキューブリック。
特にベルリンで活躍する塩田千春さんによる黒い糸の舞台は演技と相まって象徴的でした。


配役

独唱や重唱が見せ場のオペラとは違い役作りも幽玄なので、特に誰がと言った印象は浮かびませんね。現代音楽ですから語り風で声の跳躍もありますがシュプレッヒゲザングではありません。松風や村雨が行平を思うシーンには音楽に合わせた狂気の表現があっても良かったのでは。(それをやらない演出も素晴らしいのでしょうが)


音楽

細川さんの音楽らしい幽玄さは何も変わりません。コールマン指揮/東響の演奏も素晴らしく、パルスやクラスターの強音パートも激しさよりも深淵さを感じましたね。


幽玄なストーリー・音楽・演出、それに応える演技・演奏。全てがマッチした細川作品が楽しめました。あらゆるものが抽象的なのに訴えるものが感じられて素晴らしかったですね。

ストーリーにいる"待つ人"、そして間と静と狂気が研ぎ澄まされシンプル化されて次のオペラ「Stilles Meer 海、静かな海」につながった事が感じられました。



<出 演>
・松風:イルゼ・エーレンス (Ilse EERENS)
・村雨:シャルロッテ・ヘッレカント (Charlotte HELLEKANT)
・旅の僧:グリゴリー・シュカルパ (Grigory SHKARUPA)
・須磨の浦人:萩原 潤 (HAGIWARA Jun)

<合 唱> 新国立劇場合唱団
<管弦楽> 東京交響楽団
<ダンス> サシャ・ヴァルツ&ゲスツ
<指 揮> デヴィッド・ロバート・コールマン (David Robert COLEMAN)
<演出・振付> サシャ・ヴァルツ (Sasha WALTZ)


2018年2月16日 新国立劇場・本邦初演



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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プロフィール

kokoton

Author:kokoton
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後期ロマン派以降、現代音楽とマーラー交響曲(#5, #6, #9)を中心に楽しんでいます。


[2017年12月9日]
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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