2018年1月20日 大野和士/都響 のメシアン「トゥーランガリラ交響曲」at 東京芸術劇場

楽しみにしていた大野さんの「トゥーランガリラ交響曲」です。
近年のメシアンでは昨年のカンブルラン/読響「彼方の閃光」が出色の出来でしたね。(アッシジの…には行けませんでした)

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個人的なこの曲の印象と楽しみは、下降音階、等拍的リズム、主題(特にStatue ThemeとLove Theme)で、その中に ある種のポリリズムとも言える「ペルソナージュ・リトミック」の複雑な絡みです。
「非可逆リズム」と「移調の限られた旋法」といったメシアン独自の対称性で構成されていて「群論」を思い浮かべますね。




告別の鐘と微笑み~オリヴィエ・メシアンの追憶に:ミュライユ

引用元のメシアンの最初期作品「八つの前奏曲」"6.苦悩の鐘と告別の涙 Cloches d' angoissse et larmes d'adieu (1929年)" も8'弱の小曲ですが、より短い4'ほどのピアノ曲です。美しく不思議な和声のメシアンに対してミュライユらしい残響音の響きが特徴的でした。
ただピアノは叩き過ぎ、ミュライユですからね。グリゼーだったらこれかもしれませんが。同じ事か「トゥーランガリラ交響曲」のpfでも言えた気がします。


トゥーランガリラ交響曲:メシアン

すぐに気になったのは強音側に振られたアゴーギクの速さです。これでは管楽器はメシアンらしい煌めきではなくパワープレイになってしまいますね。
第五楽章「彫像の主題」からの「ペルソナージュ・リトミック」はメシアンの色彩感ある複雑さよりも荒々しさの印象。
第六楽章はもっと弱音のほうが、四度下降が印象的な「愛の主題」の静的美しさが際立ったと思います。
第八楽章と最終楽章前半は元気さでもOKだったかもしれませんが、コーダ前の「愛の主題」は派手過ぎ、ラストは大野さん大好きの爆裂フィニッシュでした。
全体的に音の厚い、パワー系でしたね。


煌めく様な色彩感のメシアンではなく、爆音元気な「トゥーランガリラ交響曲」でした。
残念ですが、好みのメシアンではなかった感じです。これがマーラーだったら漲る興奮を生かした素晴らしいコンサートだったでしょう。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。

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