クルト・ヴァイル(Kurt Weill) の Symphonies Nos.1 & 2 を聴く


クルト・ヴァイル (Kurt Weill, 1900/3/2 - 1950/4/3 )
ユダヤ人音楽家ヴァイルは20歳でフェルッチョ・ブゾーニに師事している事やマーラーやストラヴィンスキーに影響を受けている事からもわかる通り、近代音楽からの流れであり(前衛)現代音楽ではありません。
1920年代後半からは「三文オペラ」の成功と共に劇音楽で人気を博します。しかしナチス迫害から逃れるためパリ、そしてニューヨークへ移り米ミュージカル作品を作っていますね。
ジャズのスタンダード「マック・ザ・ナイフ」は三文オペラからの曲ですし、トム・ウェイツやデヴィッド・ボウイもヴァイルの影響を受けていると言われています。


Symphonies Nos.1 & 2
交響曲第1番はブゾーニ師事時代の初期作品、交響曲第2番はパリ亡命中の作品になります。ヴァイルが作った交響曲はこの二曲ですね。
演奏は個人的には好みの指揮者エド・デ・ワールト(Edo de Waart)、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の注目盤です。

■ 交響曲第1番 (1921年)
一楽章形式で25'ほどの曲です。調性感は薄く 音の飛躍が認められるので所謂(いわゆる)現代音楽風に感じます。奏法等に特異性はなく前衛ではありませんが、その辺りがヴァイルの初期作品らしさでしょう。中間部もしくは展開部では美しさが感じられますね。
マーラーっぽい旋律とストラヴィンスキー的和声、それを調性を薄めて時代を一歩踏み込んだ流れにしています。その不安定さが好みですね。コンサートでも楽しめそうな感じです。

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■ 交響曲第2番 (1933年)
三楽章形式になります。第一楽章(Sostenuto - Allegro molto)、アレグロ的な流れは第1番でも感じましたが違いは調性感が強まってきる事でしょう。でも独特な不安定感は生きていますね。
第二楽章(Largo)は緩徐楽章です。方向性は同じで第1番でも感じた美しい流れが明確に機能和声への回帰を見せます。
第三楽章(allegro vivace)は文字通り小気味好い軽快さとヴァイルの切れ味が同居しています。この楽章にその後の劇音楽的な流れを一番感じますね。

初期の第1番は1921年らしい時代の流れ『調性からの脱却』を感じられてイイですね。おすすめです!
第2番はより調性への回帰を感じさせていて、ヴァイルらしい管弦楽曲として最後の作品になったのが残念です。
コントラストの良さはデ・ワールトの手腕も一役買っているかもしれませんね。




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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。

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