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英国ロイヤル・オペラ2017 ヴェルディの歌劇「オテロ」を NHKプレミアムシアターで観る

今年6月の英国ロイヤル・オペラ(ROH)、ヴェルディの「オテロ (全4幕)」です。もちろん原作はシェイクスピアの悲劇『オセロ』 で、おどろおどろしい嫉妬劇ですね。
注目は初タイトルロールのヨナス・カウフマン。古〜ぃデル・モナコwのイメージが重なる「オテロ」となると.....どうだったのでしょう。2008年ザルツブルクのアントネンコが良かった記憶がありますね。

RoyalOpera2017Otello.jpg
(写真はオフィシャルサイトより)



演出

演出はローレンス・オリヴィエ賞を受賞のキース・ウォーナーですが、一捻り的な演出の印象がありますね。冒頭のヤーゴが仮面の一つを叩きつけるのは本性を現す予告で、その仮面を第三幕最後にオテロに被せる当たりがウォーナーらしいのでしょう。
ただ、オテロ一人に異常な狂気を与える演出はいただけません。一人浮いてしまった感じでした。ラストのドロドロ流れる血みどろ も今流ですが唐突で不自然ですね。


舞台・衣装

舞台は真っ暗、照明がスポット的に当たり影と光で心理戦を象徴しているかの様でした。衣装は時代的な印象を残した現代風ですね。
前衛性はありません。今の時代のオペラらしいシンプルさでした。


配役

タイトルロールのカウフマン、声は素晴らしく熱演でした。ただ、オテロらしいテノール・ドラマティコとするとやや重心が高い様な、気になる見た目の小粒感も…
もう一人の主役ヤーゴのマルコ・ヴラトーニャ、憎々しい役回りなのですが卑劣さが弱く憎めませんw
端役ですがカッシオのアントゥーンは役にぴったりの洒脱な声と姿が生きていましたね。デズデモナのアグレスタは第三幕のオテロとのやりとりが素晴らしかったです。ただ中低音域が弱く地声が顔を出しましたね。


音楽

ロイヤル・オペラの音楽監督アントニオ・パッパーノはマーラーで音の鳴らしが良い印象があります。この舞台でもメリハリの効いた音の鳴らしを聴かせてくれました。強音パートの迫力は舞台を食うほど?! 今回の主役は音楽だったかも。


オテロが一人芝居の様な狂気の熱演でした。後半のオテロとデズデモナのシーンは良かったです。ただ、オテロ役というともっと"どっしり"とした風貌と声が浮かんでしまいますね。
一番残念だったのは、ウォーナー演出のオテロの狂気を超えた狂人。全体の中でよそよそしさを感じてしまいました。どうせやるなら、丸ごとドロドロにしてしまった方が良かったかもw



<出 演>
 オテロ:ヨナス・カウフマン (Jonas Kaufmann)
 デズデモナ:マリア・アグレスタ (Maria Agresta)
 ヤーゴ:マルコ・ヴラトーニャ (Maria Agresta)
  カッシオ:フレデリック・アントゥーン (Frédéric Antoun)
  ロデリーゴ:トーマス・アトキンス (Thomas Atkins)
  エミーリア:カイ・ルーテル (Kai Rüütel)
  モンターノ:ユシフ・エイヴァゾフ (Simon Shibambu)

<合 唱> 英国ロイヤル・オペラ合唱団
<管弦楽> 英国ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
<指 揮> アントニオ・パッパーノ (Antonio Pappano)
<演 出> キース・ウォーナー (Keith Warner)


収録:2017年6月24日 英国ロイヤル・オペラ・ハウス(ロンドン)




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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