ハンヌ・リントゥ/都響の公演を前に、シベリウスのクレルヴォ交響曲を聴いておきましょう

ジャン・シベリウス(Jean Sibelius, 1865/12/8 - 1957/9/20)の『クレルヴォ交響曲 Op.7』、明後日のコンサートを前に予習ですねw

北欧叙事詩『カレワラ (全50章)』の第31−36章がクレルヴォですが、シベリウスはクレルヴォと妹の近親相姦にメインテーマを入れ替えてある様ですね。(妹の死のシーン・詩の改変他)


あらすじ = 全五楽章

《第一・二楽章:演奏のみ》カレワラ 31-34章
一家殺害されたカレルヴォの息子クレルヴォは幼くして一人残され、仇敵ウンタモへの復習を誓います。生き延びたクレルヴォは鍛冶屋に売られますが、父の形見のナイフで鍛冶屋の妻を殺します。逃げ出したクレルヴォは、森の中で父カレルヴォと母が生きていた事と妹が行方不明である事を知ります。

《第三楽章:ソプラノ・バリトン・合唱》35章
メインパートです。租税納めの帰り道、クレルヴォは若い娘を誘惑し一夜を共にしますが、それが妹と知り絶望します。(妹は自害しますが、シベリウスはカットしています)

《第四楽章:演奏のみ》36章
全ての責をウンタモと捉えたクレルヴォは怒りに燃えウンタモ一家復讐へ向かいます。(両親の死も、ウンタモの復讐もカットされています)

《第五楽章:合唱》36章
ウンタモ一家に復讐を果たし、森を歩くクレルヴォは妹への呵責の念から自害します。


パーヴォ・ベルグルンド / ボーンマス交響楽団
 Paavo Berglund / Bournemouth Symphony Orchestra の古い全集にしか所有がありません。

KULLERVO / Jean Sibelius

【第一楽章】導入部 Johdanto (Allegro moderato)
 後期ロマン派的な明確な音と、初期から見られる北欧的な風景感のある流れの中に主題がに現れます。展開部・再現部もその流れの組み合わせですね。再現部後半は激く、全休符からのコーダは静けさで閉じられます。(鍛冶屋の妻の殺害と脱出でしょうか)

【第二楽章】クレルヴォの青春 Kullervon nuoruus (Grave)
 緩やかで美しい緩徐楽章でロンド形式、トリオでは表情を変えます。主部の回帰で激しさと静けさの組合せとなり、両親と再会の衝撃かもしれません。

【第三楽章】クレルヴォとその妹 Kullervo ja hänen sisarensa (Allegro vivace)
 女性を求める心踊る五拍子リズムから入り、合唱がクレルヴォの動きを歌い続けます。その間にクレルヴォと女性(2人)の出会いでは短くやりとりが交わされます。三人目の娘(妹)が金銀に惹かれクレルヴォの欲望に捉えられるシーンから合唱はリズムとトーンを落とし管弦楽が流れます。その後、静かなオケをバックに身の上話が独唱されていきます。妹が身の上を語るのが終わると(本来はここで川に身を投げます)、クレルヴォは激しい調子で後悔の念を歌い上げます。

【第四楽章】戦いに向かうクレルヴォ Kullervon sotaanlähtö (Alla marcia)
 スケルツォですが途中(トリオor展開部?)では戦闘モードの旋律に変わります。コーダからフィニッシュは雄々しく締めます。

【第五楽章】クレルヴォの死 Kullervon kuolema (Andante)
 悲しみのこもる合唱が森の中を歩き妹の最後の場所へたどる道を歌います。自らの剣に死を問い、死を迎えるまでを激しく、管弦楽の後で合唱が大きく死を歌い終息します。

シベリウスらしい北欧風景感のある流れと後期ロマン派的な明確な音の展開がありますね。標題音楽ですから、話の流れをイメージして聴くと楽しさが増します。(途中の勝手な解釈は大目に見てください)
第三・五楽章は歌詞*があり、特に第三楽章は素晴らしいので、しっかり目を通しておくのは大切になりますね。


*コンサートで配られる月間都響No.338(10-11月号)の対訳はとても参考になりました
 (PDF版には入っていませんね)

コンサート当日一番不安で楽しみなのは『フィンランディア』がアンコールで準備されている事です。このコンサート受けする楽曲をアンコールでやるとメインが霞むのはいつもの事ですから…



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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