カロル・シマノフスキ(Karol Szymanowski) の ヴァイオリンとピアノ曲集 Œuvres pour violon et piano を聴く

久しぶりにシマノフスキ(Karol Szymanowski、1882/10/6 - 1937/3/29)です。ヴァイオリンとピアノ曲集ですね。
以前イブラギモヴァとティベルギアンのCDでインプレしています。
今回はクシシュトフ・ヤコヴィツ(Krzysztof Jakowicz, vn) と クリスティナ・ボルキンスカ(Krystyna Borucinska, pf)です。

大枠でのシマノフスキの楽風は、①音楽学校を出てからの古典+ロマン派的時代、②1914-21年のパリ・ロンドンでの影響を受けた印象派風の時代、③その後の民族音楽と調性の薄い時代、となりますね。

このCDにはポーランドの音楽家・ヴァイオリニスト、パウル・コハンスキ(Paweł Kochański, 1887/9/14 – 1934/1/12)がトランスクリプトした小曲三曲*が入っています。イブラギモヴァ盤には入っていませんでした。

Œuvres pour violon et piano / Karol Szymanowski

1. Sonate en ré mineur Op. 9 (1904年)
 三楽章の初期楽曲、初演は上記P.コハンスキ(vn)とA.ルービンシュタイン(pf)だそうです。(この二人は盟友ですね)
古臭さとテクニック、シマノフスキらしい深淵さが詰め込まれた楽曲です。鳴りの良いvnと 響の良いpfの組合せで楽しめます。イブラギモヴァ盤はテクと音色の濃いvnと音の歯切れの良いpfですが、こちらの方が情感も強くよりロマン派的に聴こえますね。

2. Romance en Ré majeur Op.23 (1910年)
 後期ロマン派時代の作品で、1.の古臭さい抑揚が減っていますね。イブラギモヴァ盤は繊細なvn+pfの透明感、こちらヤコヴィツは感情移入的な演奏です。ヤコヴィツのvnはスローでビブラートが強めです。

3*. Chant de Roxane, extrait de l'opéra Le Roi Roger (1931年)
 シマノフスキの代表作 King Roger Op.46 の第二幕からのトランスクリプトです。民族音楽和声を感じる旋律が印象的ですね。

4*. Danse des Montagnards, extraite du ballet Harnasie (1931年)
 バレエ曲のHarnasie Op. 55からのトランスクリプトです。ここでも民族音楽和声が感じられます。弱音で音数を減らし、そこからキレキレの強音パートへ向かうのはコンサート受けしそうですね。これは楽しめます!!

5*. Chant de Kurpie "Hennis, cheval" (1931年)
 Twelve Kurpian songs (solo voice and piano) の no.9 を編曲したものですね。メランコリックに終始する美しい楽曲です。

6. Berceuse Op.52 (1925年)
 ショパンの"Berceuse, 子守歌 変ニ長調"を思わせるとライナーノートにありますね。確かによく似た曲調で、テクを抜いて幽玄さを加えた感じです。厚みのある演奏で、vnのビブラートとポルタメントがくどい感があるかもしれません。イブラギモヴァ盤は細く繊細なvn+pfで幽玄さを表出させています。

7. Mythes Op.30 (1915年)
I.La Fontaine d'Aréthuse - II.Narcisse - III.Dryades et Pan
 3パートの楽曲で、印象派+幽玄さのシマノフスキらしさが楽しめます。その楽風を色濃く演奏します。vnは濃厚でpfも対抗する様に絡みます。一方イブラギモヴァ盤はvn, pf共に揺さぶりの少ない透明感のある演奏で対照的です。


1.の古さは別とすると、微妙な調性で幽玄な旋律を奏でるシマノフスキらしさが楽しめるアルバムですね。以前も書きましたが、vnはシマノフスキの楽風に合っていると感じます。

このアルバムはvnのビブラート&ポルタメントが強く情感も濃いですね。一方イブラギモヴァ盤はテク系で音色は繊細です。ホットかクールか、旧来的か近代的か、お好み次第でしょう。
個人的には後者ですね。


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テーマ : クラシック
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