グラインドボーン音楽祭2017 ブレット・ディーンのオペラ「ハムレット」の初演を NHKプレミアムシアターで観る

グラインドボーン音楽祭(Glyndebourne Festival Opera)委嘱作品になるブレット・ディーン(Brett Dean, 1961/10/23 - ) の全二幕の歌劇「ハムレット」ですね。もちろん世界初演です。

台本はカナダで活躍中のマシュー・ジョスリン(Matthew Jocelyn)、演出は映画Candyで知られるニール・アームフィールド(Neil Armfield)になります。ストリーはシェークスピアの原作に忠実ですから不安はありませんね。

GlyndebourneFestivalOpera2017-NHKpremiumTheater.jpg
(写真はオフィシャルサイトより)
[演出]
今風で特異性はありません。アヴァンギャルドさはなく、深淵的なダークな舞台といったところでしょうか。新作オペラですからこれが基準となる訳ですね。

[舞台・衣装]
舞台は大きな壁の入替を中心としてセットは最低限、衣装は現代というありげな設定です。第二幕ではライティングの暗さで影を強調して異常性をうまく強調していました。

[配役]
タイトルロールのクレイトンは声も演出上の設定でもボチボチでしょうか。太ったタイトルロールは舞台ではやっぱりイマイチかも。(CDなら声だけ勝負でOKですが)
なんといってもオフィーリア役のバーバラ・ハンニガン去年のエクサン・プロバンス音楽祭のタイトルロールでも大活躍でした、が演技ともに素晴らしかったですね。第二幕初めの狂気のシーンは真骨頂でした。(写真にはありませんが、またもやエロティック!) ハンニガンは普段から現代音楽を得意としていますから歌唱はバッチリですね。

[音楽]
現代音楽ベースの楽曲で複調多調的ですね。
まず感じたのは歌唱パートの難しそうなこと。調性の薄さで歌いづらそうです。そして有名な"To be or not to be"等は語りになります。

現代音楽ですが合唱・歌唱パートは極端な無調でもありませんしシュプレッヒゲザングほどの狂気の語りでもありません。とはいえ耳馴染みの良い旋律やアリアは皆無ですから、それなりの許容が必要かもしれませんね。歌詞は英語です。
楽曲にはピアノも含まれていて現代音楽感が生かされていますね。新作初演なので比較する演奏はありません。



全体としては現代音楽ですが前衛ではありませんから、今の時代のオペラですね。
ただ、第一幕と第二幕のギャップが大きいです。今ひとつ平凡な第一幕に比べて、脚本・演出ともに第二幕の方がおぞましさや狂気が舞台に感じられて良かったです。
第一幕に締まりがあったら、素晴らしいオペラになるでしょうね。

<出 演>
 ・ハムレット:アラン・クレイトン (Allan Clayton)
 ・ガートルード:サラ・コノリー (Sarah Connolly)
 ・オフィーリア:バーバラ・ハンニガン (Barbara Hannigan)
 ・クローディアス:ロッド・ギルフリー (Rod Gilfry)
 ・父王の亡霊・墓掘人夫・他:ジョン・トムリンソン (John Tomlinson) 一人三役

<合 唱> グラインドボーン合唱団
<管弦楽> ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
<指 揮> ウラディーミル・ユロフスキ (Vladimir Jurowski)
<演 出> ニール・アームフィールド (Neil Armfield)


収録:2017年6月30日、7月6日 グラインドボーン音楽祭歌劇場(イギリス)

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kokotonPAPA

Author:kokotonPAPA


ものずき、おっさん じいさん、わがままきまま、すきほうだい、しななきゃなおらない.

 kokotonPAPAのブログ  ホームページtop  メールtop



1.このblogで言う現代音楽

2.マーラー交響曲第5番 160CD
 (名盤・珍盤 聴き比べ)

カテゴリ
個人的お奨め度*
★   こんなもん?
★★  悪くないね
★★★ 最高です!
☆   +0.5
お友達ブログ
kokotonPAPAカウンター
unique-access