北安曇の廃村「鹿籠」へ久々に(第5弾)

北信の山奥にある廃村「鹿籠(かろう)」へ久々に訪れて見た。
なんだか行かなければならない胸騒ぎがあった、そんな去年。10年前に初めて同行したヨシムさんからメールが入った。
「鹿籠に行ってきました・・・・」。やっぱり何かがある。

昭和になって山深い場所の小集落は次々と施策により下に降りた。そして、そこへ向かう山の小道は自然の中へ消え、集落の存在すら見えなくなっていった。
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山の尾根線沿いの道を歩く。とても気持ちが良い。ちょっと涼しい風を受けながら、この季節なら雑木雑草だらけになっていないので山道でもわかり易い。
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久々の鹿籠はまたもや変貌していた。前回は麓ににダムが作られたおかげで鹿籠がある谷の両斜面は尾根まで伐採され、山深い世界は壊滅。自然破壊の典型となり、本来あった山の保水能力だけならず、隠れ里のイメージも無くなってしまっていた。

しかし、自然の復元力は早い。yoshiさん、kokotonMAMA、ヨシムさん、3人の居る場所が最も人家の名残があった場所。今は農機具でそれがわかる程度に。
そんな諸々の農機具だけが残り、基礎や柱・壁等々、後は自然に帰っていた。
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鹿籠の集落の御神木は杉と松の大木。集落の入口に寄り添うように立っていた。
その下には丸石や大きな庚申塔、馬頭観音等があった。しかし、その松の大木は無残な形で倒木となっていた。
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砂岩の道祖神、と確信している、がその御神木の倒木の下に有った。御神木は倒れながら、この道祖神を守った。急斜面の山肌から雪や嵐で滑り落ちるのを押さえたのだ、きっと意思を持って。永遠に。
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そして伝説の桜の大木の枯れ木。今でも朽ちたまま立っていた。初めて見た10年前と同じ様に。この大木が桜色に輝く時だけ、麓からも鹿籠の位置がわかったと言う。そして数々の謂れ・伝説。
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集落の裏側には相変わらず福寿草の群落があった。花のピークは過ぎていたが見事。自然は偉大だ。
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「槍平(うつぎだいら)」と呼ばれた廃村の神社。槍平は山の中としては大きな道(現在通行止めの狭い林道)沿いの、立派な集落だった。
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鹿籠はこの神社の横の細い道から更に奥へ行く。そして更に分岐して辿り着く。
この立派な槍平の神社は崩れながらもなんとか姿を保っている。すでに正面をあがる階段は無くなり、周囲に無数にあった石仏群はその殆どが土に埋もれていた。以前は苔むし、倒れていたとはいえ圧倒される数がわかったのだが......

思い深き廃村”鹿籠”、もう入れなくなるかもしれない。そんな気持ちが全員の脳裏をよぎりながら尾根道を戻った。現実の世界へ。
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かつての鹿籠行きの話は次のアドレスから、どうぞ。その自然と廃村の変貌振りが多少なりと見てとれるかと思います。興味のある方へ。(古いページですので写真は全部小さいですが)

北安曇八坂村の廃村散歩(第1弾)
北安曇八坂村の廃村散歩(第2弾)
北安曇八坂村の廃村散歩(第3弾)
北安曇八坂村の廃村散歩(第4弾)


テーマ : 信州旅行前必見!ガイドブックには載っていない名所
ジャンル : 旅行

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さすが、写真といい纏め方がうまいです。人と自然とのかかわり・・・目に見えない気配・・・時とともに変わり行く姿に無常を感じずにはいられません。

いろいろと脳裏を駆け巡る事が多かったです。人の生活や、自然の逞しさ。そして自然破壊。
人とはいったい何なのだろう?! 思いは尽きません。

GW中に行ってみたいなあと思ってます。道に迷いそうですが。

鹿籠に降りる分かれ道の所まで伐採されています。目印にしていた二股に割れた木も伐採されて見通しが良くなっています。逆に言うとわかり易くなった?
是非 言ってみて下さいね!

 こんにちは。

 昨秋、北桑梨と西の窪を訪れましたが、鹿籠に向かう稜線上の道はしっかりと残っていました。
 
 鹿籠の道祖神様のお顔をいつか拝見したいですね。

裏山の探検隊さん、こんにちは。
そうですね、あの辺りは以前は全く道さえ無くなっていましたが、伐採とエンデューロですっかり整備?されてしまいました。南桑梨、その下の萩の集落もなかなかです。
根耕地に行かれたのですね。元の住人の方とかつて行った時にはまだ半壊でしたが.....。
鹿籠の道祖神の顔はもう見られないでしょう。
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