エクサン・プロバンス音楽祭 2016 オペラ「ペレアスとメリザンド」を NHKプレミアムシアターで観る

クロード・ドビュッシー唯一のオペラ(全五幕)「ペレアスとメリザンド, Pelléas et Mélisande」、昨年放映されたのですが見逃していました。オンデマンドにあったので観ようかと思っていたので嬉しい限りです。

個人的見所は何と言ってもバーバラ・ハンニガンですね。現代音楽を得意とする彼女のファンですからw

THE-FESTIVAL-DAIX-EN-PROVENCE-2016_Pelléas-et-Mélisande

演出
 前衛ではありませんが、とても奇抜な設定です。いきなりメリザンドがステージにいたり、二人出てきたりするので戸惑いますがストーリー全体をメリザンドの夢にしています。一人のメリザンドは人形の様に振る舞い、存在していないかの様に動きます。(周囲の人には見えないかの様に非存在です。ゴローやペレアスも同様にその他のシーンに非存在的に現れます。メリザンドの心の投影?!)
今回は映像ではなく二人のメリザンドを採用した英女性演出家ケイティ・ミッチェルですが、ロールを二重映しにするのは同じテクですね。
 また、幕毎に衣装を脱がされて下着姿になったり、ペレアスに対して積極的なセクシャルな動きを見せたりと、エロティックなメリザンドにもしています。その辺りはK.ミッチェルらしさでしょうか。

舞台・衣装
 領地から家に置き換えられた舞台は、初めの森と泉は部屋、盲の泉はプール、といった設定です。塔の長い髪のシーンも部屋です。メイン舞台は上下に区分され、左サイドに各場のセットを入れ替え時の螺旋階段の舞台があります。衣装は現代風ですね。

配役
 メリザンドのB.ハンニガン、抑え気味に作られたソプラノに演技でストイックさを感じさせてくれました。K.ミッチェルの演出を最大限生かしていますね。
ゴローのナウリとペレアスのドゥグーも好演でした。なんとなく似た気配と声質でしたが。

音楽
 度々の来日でも良い演奏を聴かせてくれるサロネンとフィルハーモニア管、ここでも明瞭な音出しで陰影の強いサウンドを鳴らしてくれます。ドビュッシーらしい幽玄さの中に煌めく色合いも感じましたね。



全体 としてはケイティ・ミッチェルの描くメリザンド像を、バーバラ・ハンニガンが見事に演じた作品になりました。

始めと終わりはベッドのメリザンドがウェディングドレス姿で、マリッジブルーの夢から覚める設定だそうです。新しい環境に入る不安を鬱的な動きで、その一方ではエロティックな女性を演じる。そんな二面性の新しいメリザンド像を楽しませてもらいました。

<出 演>
 メリザンド : バーバラ・ハンニガン [Barbara Hannigan]
 ペレアス : ステファヌ・ドゥグー [Stéphane Degout]
 ゴロー : ローラン・ナウリ [Laurent Naouri]
 アルケル : フランツ・ヨーゼフ・ゼーリヒ [Franz Josef Selig]
 ジュヌヴィエーヴ : シルヴィ・ブリュネ・グルッポーゾ [Sylvie Brunet-Grupposo]
 イニョルド : クロエ・ブリオ [Chloé Briot]
 医師 : トマス・ディアー [Thomas Dear]

<演 出> ケイティ・ミッチェル [Katie Mitchell]
<合 唱> ケープタウン・オペラ合唱団
<管弦楽> フィルハーモニア管弦楽団
<指 揮> エサ・ペッカ・サロネン [Esa-Pekka Salonen]


収録:2016年7月7日 プロバンス大劇場(フランス)


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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