デヴィッド・ローゼンブーム(David Rosenboom) ウイリアム・ウィナント(William Winant) の Zones of Influence を聴く
ニューロフィードバック(Neurofeedback)のアルゴリズムで知られる米現代音楽家 デヴィッド・ローゼンブーム(ローゼンボーンとも, David Rosenboom, 1947/9/9 - )は以前から紹介済みですね。
□ このブログのD.ローゼンブームの関連投稿記事
本アルバム(2CD, 2014年)は米パーカッショニストのウイリアム・ウィナント(William Winant, 1953- )と組んだ作品で、ローゼンブームがエレクトロニクスを担当したDuoになります。
W.ウィナントはジョン・ケージやジョン・ゾーン他、著名なミュージシャンとのコラボが多数ありますね。
全5曲で異なるパーカッション組合せと、異なるアルゴリズムで構成されています。"Touché" と呼ばれるコンピューターアシスト・パーカッションを使い、エレクトロニクスはそれに関連づけされる様になっているそうです。
Zones of Influence / David Rosenboom
CD(左), mp3(右) になりますね
■ Part I
The Winding Of A Spring The Stochastic Part - The Tripartite Structure
ポリリズムに電子(楽器)音ですが、同期したりいろいろです。ただ、どこまでがパーカッション(computer assistedですが)なのか、どの音色がelectronicsなのか良くわかりません。ギザギザしたフリージャズっぽい感じです。そう感じるのはスネア音が強いからかもしれません。音階楽器音はジグザグ跳躍音で古い無調の音列配置風な気配です。
■ Part II
Closed Attracting Trajectories Melody Set 1 - Melody Set 2
マリンバが主役になり、機能和声風の旋律やトリル・トレモロが存在し、それにオンド・マルトノの様な電子音が薄く被ります。Set2ではその代わりに音数が増え、心地良さからポリリズムにシフトします。空間音響系かな。
■ Part III
Given The Senses The Real Pregeometry
ハイテンポで細切れの無調のパッチワークみたいな曲で、色とりどりの音色が交錯します。
■ Part IV
Epigenesis, Ontogenesis, Phylogenesis, Parthenogenesis
胴の長い民族打楽器の様な音色が主役です。そこに空き缶の様な音階が等拍リズムの音列配置的に入ります。その組合せが妙で面白いですね。
■ Part V
The Buckling Of A Spring
やっと出て来たローゼンブームのノイズ系サウンドでカオスです。ウィ〜ン・グルグルル・ギュ〜ン的w そして第一トリオ(笑)でvnの様な音色がトリルで主役に現れて、それにキラキラ音が絡みます。そこから再びvnのグリッサンド主体のノイズ系カオスになり、最後は電子ノイズが飛び交いながら静まります。
Study For 'Zones'
オルガンのバロック音楽風で入る変わった形から、民族音楽風打楽器音とフュージョンのシンセサイザーの様な音色の音階の絡みに変わります。パートVの二曲は面白いですね。
米現代音楽と言ってもニューヨーク・ミニマルの様な音楽ではなく、エクスペリメンタリズムの前衛です。D.ロゼンブームは欧エクスペリメンタリズムとの直接的接点はありません。
エレクトロニクス(含む,コンピューターアシストの打楽器)技法的には面白いのでしょう。Part I, IIIは無調音列配置的サウンド感が強く古臭い感じです。Part II, IVは面白いですが、楽しさはラストのPart Vでしょうね。
いずれも後半に向けてサウンドが複雑化して行くD.ローゼンブームの構成です。
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本アルバム(2CD, 2014年)は米パーカッショニストのウイリアム・ウィナント(William Winant, 1953- )と組んだ作品で、ローゼンブームがエレクトロニクスを担当したDuoになります。
W.ウィナントはジョン・ケージやジョン・ゾーン他、著名なミュージシャンとのコラボが多数ありますね。
全5曲で異なるパーカッション組合せと、異なるアルゴリズムで構成されています。"Touché" と呼ばれるコンピューターアシスト・パーカッションを使い、エレクトロニクスはそれに関連づけされる様になっているそうです。
CD(左), mp3(右) になりますね
■ Part I
The Winding Of A Spring The Stochastic Part - The Tripartite Structure
ポリリズムに電子(楽器)音ですが、同期したりいろいろです。ただ、どこまでがパーカッション(computer assistedですが)なのか、どの音色がelectronicsなのか良くわかりません。ギザギザしたフリージャズっぽい感じです。そう感じるのはスネア音が強いからかもしれません。音階楽器音はジグザグ跳躍音で古い無調の音列配置風な気配です。
■ Part II
Closed Attracting Trajectories Melody Set 1 - Melody Set 2
マリンバが主役になり、機能和声風の旋律やトリル・トレモロが存在し、それにオンド・マルトノの様な電子音が薄く被ります。Set2ではその代わりに音数が増え、心地良さからポリリズムにシフトします。空間音響系かな。
■ Part III
Given The Senses The Real Pregeometry
ハイテンポで細切れの無調のパッチワークみたいな曲で、色とりどりの音色が交錯します。
■ Part IV
Epigenesis, Ontogenesis, Phylogenesis, Parthenogenesis
胴の長い民族打楽器の様な音色が主役です。そこに空き缶の様な音階が等拍リズムの音列配置的に入ります。その組合せが妙で面白いですね。
■ Part V
The Buckling Of A Spring
やっと出て来たローゼンブームのノイズ系サウンドでカオスです。ウィ〜ン・グルグルル・ギュ〜ン的w そして第一トリオ(笑)でvnの様な音色がトリルで主役に現れて、それにキラキラ音が絡みます。そこから再びvnのグリッサンド主体のノイズ系カオスになり、最後は電子ノイズが飛び交いながら静まります。
Study For 'Zones'
オルガンのバロック音楽風で入る変わった形から、民族音楽風打楽器音とフュージョンのシンセサイザーの様な音色の音階の絡みに変わります。パートVの二曲は面白いですね。
米現代音楽と言ってもニューヨーク・ミニマルの様な音楽ではなく、エクスペリメンタリズムの前衛です。D.ロゼンブームは欧エクスペリメンタリズムとの直接的接点はありません。
エレクトロニクス(含む,コンピューターアシストの打楽器)技法的には面白いのでしょう。Part I, IIIは無調音列配置的サウンド感が強く古臭い感じです。Part II, IVは面白いですが、楽しさはラストのPart Vでしょうね。
いずれも後半に向けてサウンドが複雑化して行くD.ローゼンブームの構成です。