Bernd Alois Zimmermann und das symphonische Spätwerk を聴いて、B.A.ツィンマーマンをちょっと振り返ってみましょう

今回続けてインプレの引金になったベルント・アロイス・ツィンマーマン(Bernd Alois Zimmermann, 1918/3/20 - 1970/8/10)の先月発売のアルバムになります。

このアルバムを含めてインプレは10CDになりますね。
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楽曲よりもドキュメントがメインの3CDsetです。(右ページは英文です)
BerndAloisZimmermann-LateSymphonicWorks.jpg
収録は次の通り。
 ・後期管弦楽3曲
 ・B.A.ツィンマーマン本人の語り
 ・最後の弟子ヨーク・ヘラー(York Höller)のインタビュー
 ・作家エルケ・ハイデンライヒ(Elke Heidenreich, 1943/2/15 - )による朗読*
  *Steady on the musical tightrope above the existential abyss (実存の深みの上を渡る音楽的"綱渡り"の安定性) これはツィンマーマンの「ユビュ王」に付いて語られた"おとぎ話"だそうです。関連してライナーノートにはシュトックハウゼンとの確執に付いてBlack Humourとしてハイデンライヒによる興味深い説明も付いていますね。それだけでも十分に面白いです。

という事で、インプレは後期管弦楽の3曲についてになります。(作品としては既出ですがw)
演奏は、B.A.ツィンマーマンを得意とする指揮者ベルンハルト・コンタルスキー(Bernhard Kontarsky)、シュトゥットガルト放送交響楽団(Radio-Sinfonieorchester Stuttgart des SWR)です。

Late Symphonic Works / Bernd Alois Zimmermann

Concerto pour violoncelle et orchestre en forme de pas de trois (1965/1966年)
パ・ド・トロワの様式によるチェロとオーケストラのための協奏曲」は最も多く録音されている代表作で、このブログでも指揮者ブールツェンダーギーレンと既に3CD紹介済みですね。
part1は弦のトリルやグリッサンドの静的幽幻さ、part2は音圧が上がり即興性やジャズの様なリズム変化も加わりポリフォニカルです。part3は幻想的な弦楽器ですが、音数は増えています。part4は重厚で一つの動機を変奏展開し、part5では幻想的にpart1が回帰してから旋律(sop.sax?)が生まれて音数の少ない空間音楽から混沌です。
もちろん弦はチェロが主役です。他の三者の演奏の印象より静的パートの幽幻さを生かした感じです。(一度聴き比べをしないといけませんねw)

Musique pour les soupers du Roi Ubu (Ballet noir) (1966年)
ユビュ王晩餐の音楽」も数回目のインプレですが、とにかく引用のコラージュです。
主な引用作品だけでも、展覧会の絵 プロムナード(ムソルグスキー)、トリスタンとイゾルデ(ワーグナー)、ピアノ・ソナタ 第18番 作品31-3(ベートーベン)、兵士たち(B.A.ツィンマーマン)、解放の歌(ダッラピッコラ)、ラデツキー行進曲(ヨハン・シュトラウス)、田園(ベートーベン)、ブランデンブルク協奏曲(バッハ)、ニュルンベルクのマイスタージンガー(ワーグナー)、カルメン(ビゼー)、軍隊行進曲(シューベルト)、ダンバートン・オークス(ストラヴィンスキー)、交響曲第9番スケルツォ(ベートーヴェン)、ジークフリート牧歌(ワグナー)、ラストは等拍パルスにワルキューレ(ワーグナー)で強烈・カオス的に盛上げます。

Stille und Umkehr - Orchesterskizzen (1970年)
「静止と反転」は歿年3-4月にケルン大学病院入院中に作られた最後の管弦楽作品です。Dの連続音に他の楽器がパッセージの様に音色を絡ませます。インテルコムニカツィオーネ(1967年)やフォトプトーシス(1968年)の進化系で、静止した連続音と空間の音楽ですね。最後まで表情変化はありません。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  他二曲は過去インプレで紹介済みです




ちょっと乱暴に括るとB.A.ツィンマーマンのスタイルは次のようでしょう。
・1940年代:新古典主義の時代
・1950年代:セリエルの時代 素直なセリエルとは限りませんがw
・1960年代:多様性の時代 (コラージュと時空の音楽)

もちろん最高なのは1965年以降、最後の1970年までです。
長い作品二点は最高。
兵士たち(Die Soldaten) (1965年)
ある若き詩人のためのレクイエム (1969年)

個性的な後期の作風なら
・パ・ド・トロワの様式によるチェロとオーケストラのための協奏曲 (1966年)
・ユビュ王晩餐の音楽 (1966年)
・フォトプトーシス (1968年)
になります。

というわけで、本アルバムはドキュメントも含めておすすめです!!




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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