ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henze) の交響曲第9番を聴く

先日 第1番(1947年)と第6番(1971年)を紹介したドイツの現代音楽家ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henze, 1926/7/1 - 2012/10/27) の後期の交響曲である第9番(1997年)を聴きましょう。
略歴等はその際の紹介にありますので、よろしければご参考に。
ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henze) の交響曲第1番・第6番を聴く

ヘンツェは10の交響曲を作っています。1番6番は三楽章形式でしたが、ここでは反ナチズムの独小説家アンナ・ゼーガース(Anna Seghers) の「第七の十字架, The Seventh Cross」 7人の囚人の脱獄の話, を元にドイツ学者で詩人のハンス-ウルリッヒ・トライヒェル(Hans-Ulrich Treichel) がテキスト化して7パートの合唱付の交響曲になっています。(ヘンツェの政治的背景やアンチ・ファシズムの話には、ここでは触れません。歌詞の内容についても同様です)

初演は1997年のベルリン・フェスティバル(同委嘱)で、インゴ・メッツマッハー(Ingo Metzmacher)指揮 ベルリンフィル(BPO)で行われています。いかにヘンツェが大物だったかわかりますね。

WEAGO盤なので演奏は前回紹介と同じ、マレク・ヤノフスキ(Marek Janowski)指揮、ベルリン放送交響楽団(Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin) に合唱のベルリン放送合唱団(Rundfunkchor Berlin)が入ります。

sinfonia n.9 / Hans Werner Henze
1.Die Flucht (Escape) - 2.Bei den Toten (Among the Dead) - 3.Bericht der Verfolger (The Persecutors' Report) - 4.Der Platane spricht (The Plane Tree Speaks) - 5.Der Sturz (The Fall) - 6.Nachts in Dom (Night in the Cathedral) - 7.Die Rettung (The Rescue)
 オペラやバレエを得意とするヘンツェらしさが楽しめます。タイトルロールのないヘンツェの現代音楽オペラという感じですね。(パート6では宗教音楽的でもあります)
静音と吐出するクラスター音になりますが、極端な音の跳躍の繰り返しや即興的混沌はありません。後年のヘンツェらしく明瞭な旋律は減っています。そこにvocalの旋律が乗る感じになります。オケとのポリフォニーの様相を見せます。時折見せる美しい旋律、それもヘンツェですね。
パート毎に楽風は、雰囲気ですが、変わりますが基本の構成感は同じです。いずれ標題音楽になりますから、歌詞が必須ですが英訳付です。

試しにYouTubeで聴いてみる?
 多分メインとなる、パート6になります。



vocalパートの占める存在比率が、音楽・内容ともに高く交響曲と言う感じではありませんね。表題音楽であり、自由形式の単一楽章と考え合わせると交響詩の方がぴったりでしょう。
前回紹介の交響曲二曲と合わせて聴くと、CD2枚でヘンツェの音世界が垣間見えると思います。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kokotonPAPA

Author:kokotonPAPA


ものずき、おっさん じいさん、わがままきまま、すきほうだい、しななきゃなおらない.

 kokotonPAPAのブログ  ホームページtop  メールtop



1.このblogで言う現代音楽
2.マーラー交響曲第5番 160CD
 (名盤・珍盤 聴き比べ)

カテゴリ
個人的お奨め度*
★   こんなもん?
★★  悪くないね
★★★ 最高です!
☆   +0.5
お友達ブログ
kokotonPAPAカウンター
unique-access