エリオット・シャープ(Elliott Sharp) の Tranzience を聴く

米現代音楽家エリオット・シャープ(Elliott Sharp, 1951/3/1 - )は前衛系で、特に電子音楽に関しては米国でも早くから取り入れていました。Terraplane, Carbon といったアンサンブルを率い、またギターを中心として自らのパフォーマンスも見せてくれますね。
現代音楽の作曲はモートン・フェルドマンらに師事しています。また作品はアンサンブル・モデルンやクロノスQ.にも取り上げられていますね。楽風はノイズでありノー・ウェーブ系(パンクロック・サブカルチャー)です。

本アルバムは2016年発売の室内楽集になります。エリオット・シャープ曰く、数学や科学は宇宙の生データを解析して秩序付けるものであり、自分の創作はそんな中に見る不合理や直感と合理性があるとの事です。

Tranzience / Elliott Sharp

Tranzience (2013年)
[JACK Quartet] Chris Otto, violin; Ari Streisfeld, violin; John Pickford Richards, viola; Kevin McFarland, cello
弦楽器のトリル、トレモロを徹底的に使ったノイズ系の前衛音楽です。もちろん長音もからみながら、アゴーギクを振っています。それに前衛ミニマルとでもいう様な反復が乗ってきます。28分ですが、ポリフォニーも組み込まれたりと表情変化はとても豊かです。

Approaching The Arches of Corti (1997年)
[New Thread Quartet] Geoffrey Landman, Kristen McKeon, Erin Rogers, Zach Herchen, soprano saxophones
ソプラノ・サックス四重奏曲です。ここでは極端な特殊奏法もなく、ミニマル的な反復を長音との組合せを生かしています。反復の中に楽器間の微妙なズレ(ライヒのフェイジングに様な?)も使っていますし、長音では共鳴音もある様です。ミニマル・ポリフォニーなパートもなかなかです。

Homage Leroy Jenkins (2008年)
Joshua Rubin, clarinet; Rachel Golub, violin; Jenny Lin, piano
クラリネット- ヴァイオリン - ピアノ三重奏曲です。旋律が多く感じられる音楽です。もちろん無調ですが、反復もなく旋律がからむパートは調性感さえあります。でも、その後は反復ノイズ系音楽&トリル・トレモロの波がやってきます。後半の民族音楽の様な音色は米現代音楽らしさを感じますね。

Venus & Jupiter (2012年)
[Either/Or] Stephanie Griffin, viola; Margaret Lancaster, alto flute; Chris McIntyre, trombone; Joshua Rubin, bass clarinet; David Shively, marimba; Alex Waterman, cello; Richard Carrick, piano, conductor; w/Elliott Sharp, electroacoustic guitar
こういう楽器編成が個人的には好きな米現代音楽ですね。曲風は同じですが、楽器の音色で表情の広がりがありますね。ポリフォニーでは楽器編成が広がった分の混沌が現れてきます。
 ★試しにYouTubeで観てみる?
 世界初演のステージです。もちろんEither/Orと本人のE.ギター&指揮です。




様々な楽器編成でエリオット・シャープの反復&トリル・トレモロのノイズ音楽が楽しめますね。その中に旋律が存在するのが米現代音楽と言う感じです。
即興的混沌や微分音の様な極端な不安定感は少なく聴きやすいノイズ音楽?!ですね。
ノイズ系現代音楽を聴いてみるにはおすすめですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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