ヘレナ・トゥルヴェ(Helena Tulve)の Lijnen を聴く

エストニアの女性現代音楽家 ヘレナ・トゥルヴェ(Helena Tulve, 1972/4/28- )は、リゲディの夏季コースや、IRCAMでサーリアホやシェルシといったビッグネームに学んでいます。
グレゴリオ聖歌や東洋音楽の響きを元にするスペクトル楽派で、欧州エクスペリメンタリズムの若手という位置づけでしょうね。

本アルバムは2008年のECMでのデビューアルバムになります。

Lijnen / Helena Tulve

À travers (1998年) for ensemble
Conductor – Olari Elts, Ensemble – NYYD Ensemble
 空間音響音楽ですね。各楽器の響きと残響音を調和させて聴かせます。一部和声に中近東の様な音色も感じますね。全体の流れは澄んだ色合と強音反響の変化がありますが、強烈に残る印象はありません。

Lijnen (2003年) for voice & ensemble
Conductor – Olari Elts, Ensemble – NYYD Ensemble, Lyrics – Roland Jooris, Voice – Arianna Savall
 表題曲です。ここでも同展開ですが、小刻みな楽器の音色と切れ上がるsop.voiceが特徴的です。独特な民族音楽和声が感じられます。
 試しにYouTubeで聴いてみる?

Öö (1997年) for saxophone quartet
Alto Saxophone – Jörgen Pettersson, Baritone Saxophone – Per Hedlund, Ensemble – Stockholm Saxophone Quartet, Soprano Saxophone – Sven Westerberg, Tenor Saxophone – Leif Karlborg
 各サックスがロンドの様に音色を重ねるのが興味深いです。楽器構成が変わっただけではないとは思いますが。ただ全体の流れは、平板な静音パートと強音の組み合わせです。
 試しにYouTubeで聴いてみる?

Abysses (2003年) for flutes & ensemble
Conductor – Olari Elts, Ensemble – NYYD Ensemble, Flute – Emmanuelle Ophèle-Gaubert, Mikhel Peäske
 フルートが特徴的、和楽の様な響きを感じますね。変化の少ない楽曲でちょっと眠くなります。特殊奏法もあるのですが、それが生きている様には思えませんね。

Cendres (2001年) for ensemble
Conductor – Olari Elts, Ensemble – NYYD Ensemble
 ここではカオスでクラスターな即興性のパートで入ります。中に煌めく音が潜んで緊張感のある楽曲です。面白いですが和声の特徴は無くなり何かの類型的です。

Nec ros, nec pluvia... (2004年) for string quartet
Ensemble – Silesian String Quartet, Viola – Lukasz Syrnicki, Violin – Arkadiusz Kubica & Szymon Krzeszowiec, Violoncello – Piotr Janosik
 前曲と似た構成です。ただ、より先鋭的で神経質な音の展開になっているので興味を惹かれます。これに独特な何かがあれば楽しいでしょうね。



民族音楽和声と空間音響系のコラボ音楽から刺激のある楽曲に変化していますね。でも何か突出するものが感じられず、結局印象に残りません。
近年は反復や緩いカオスを感じる作品もありますが、惹かれるものが薄いのは…



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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