ガリーナ・ウストヴォーリスカヤ(Galina Ustvolskaya) の Sonata, Trio, Duet を聴く

ロシアの女性現代音楽家ガリーナ・ウストヴォーリスカヤ(Galina Ustvolskaya, 1919/6/17 - 2006/12/22)です。
ショスタコーヴィチに師事していますが、路線の違いからソ連時代は「社会主義リアリズム」から外れ現代音楽の路線を堅持しています。その際「形式主義者」としてジダーノフ批判となっていたのかは不明ですが。ショスタコーヴィチ死後に活動を活発化させてから知られる様になりました。

初期作品はショスタコーヴィチとの類型を指摘されますが、後半は反復やトーンクラスターを駆使したホモフォニーな個性的楽風となりますね。

本アルバムはショスタコーヴィチとの終期と別れてからの中期の作品になります。

Sonata, Trio, Duet / Galina Ustvolskaya

Sonata (1952年) for violin and piano
反復、点描的、十二音技法時代を彷彿させる気配からvnがメロディーラインを奏でます。もちろん調性はありませんが短調的印象です。pfは終始点描音列配置風ですね。流れは静的です。(後半 両者が強音展開しますが、ディナーミクが強くなるだけの話です)
反復・変奏が支配する単純な音の羅列が特徴的で、新ウィーン楽派派生系の様な楽風です。飽きますw

Trio (1949年) for clarinet, violin, and piano
i.Espressivo - ii.Dolce - iii.Energico
ライナーノートにもショスタコーヴィチとの類似性が指摘されています。でも個人的にショスタコーヴィチにさほどの興味がないので類似点よりも、ベースになるpfの点描演奏が気になってしまいます。
vnは元気さがありますし、緩急のある楽曲ではありますが。
単音での強弱を表現するウストヴォーリスカヤの個性は感じられます。

Duet (1964年) for violin and piano
パルスな音でクラスター的、反復と対位法、ホモフォニーも含めてpfとvnの対話が尖鋭な緊張感の中に読み取れますね。強烈なトリルや切れ上がるグリッサンドはコパチンスカヤの得意とする処でしょうし、マルクス・ヒンターホイザーの放つ単音塊の強音ピアノとも息はピッタリでしょう。
30分近い楽曲ですが緩急溢れるやり取りで、あっという間に感じます。これは面白い!ですね。
 ★試しにYouTubeで聴いてみる?

中期の最後の作品で、この後1971年の「コンポジション」から復活の後期になります。

演奏は以下
Patricia Kopatchinskaja : violin
Markus Hinterhaeuser : piano
Reto Bieri : clarinet



何と言っても最後のDuetが素晴らしいですね。音の塊どうしがぶつかり合う迫力は演奏者の個性とも相まって魅力的です。でもSonataなどは退屈そのもの。やっぱりウストヴォーリスカヤは後期の作品が面白いですね。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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