フォーレ(Gabriel Faure)の「ペレアスとメリザンド」聴き比べ:小澤征爾、プラッソン、ダーリントン

前回のシェーンベルクに続いてガブリエル・フォーレ(Gabriel Fauré, 1845/5/12 - 1924/11/4) の「ペレアスとメリザンド」も聴き比べておきましょう。もちろん11/19(土)の都響/大野和士のコンサートの予習ですw
個人的にはフォーレというと、どうしても耳馴染みの良いサロン・ミュージックという話がまとわりつきますが…

フォーレ中期の代表作「ペレアスとメリザンド (Pelléas et Mélisande) Op.80 (1898年)」は組曲で演奏される事がほとんどでしょう。従ってシェーンベルクの様に全ストーリーをイメージしながらという聴き方とは違います。そして以下の2〜6分の5小曲構成ですから気楽に楽しめますね。

1. 前奏曲(Prélude) - 2.糸を紡ぐ女(Fileuse) - 3.メリザンドの歌(Chanson de Mélisande) - 4.シシリエンヌ*(Sicilienne) - 5.メリザンドの死(La Mort de Mélisande)

*有名曲のシシリエンヌ(YouTubeで)が入っています



小澤征爾 w/Boston Symphony Orchestra [DG]
 なんとも甘ったるい濃厚さですね。特に前奏曲とシシリエンヌは蕩ける様です。好みの方向性ではありません。
ボストン響と小澤征爾(BSO音楽監督1973-2002) 蜜月時代の1986年録音です。
『前奏曲』メリザンドの主題は後期ロマン派の 蕩ける様な大甘美さ、ゴローを表すホルンは控えめながら良い響きです。『糸を紡ぐ女』は抑え気味ですが情感が大きな波で伝わる様です。『メリザンドの歌』はローレン・ハントが歌う「王の3人の盲目の娘たち(The King's three blind daughters)」がメインですが、美しいソプラノは聴かせてくれますね。有名な『シシリエンヌ』は泉で二人が指輪で遊ぶシーンですが、ここでも甘美な美しさです。『メリザンドの死』は葬送ですが、も美しさが際立ちます。



Michel Plasson w/Orchestre du Capitole de Toulouse [EMI]
 全体を通して透明感のある美しさを感じます。流れはどこか悲しみを感じ、それはペレアスとメリザンドのストーリーの本質を表しているのかもしれません。
フランス人指揮者ミシェル・プラッソン(Michel Plasson)の得意とするフランス楽曲、そしてその中でも代表作の一つでしょう。もちろんプラッソンが育て上げた手兵 トゥールーズ・キャピトル国立管の演奏です。
『前奏曲』メリザンドの主題はやや速めですが流れがあり甘美さより清々しい美しさ、ゴローを表すホルンはオケとの絡みがいい感じです。『糸を紡ぐ女』は軽妙で、弦の細かいトリルとオーボエのコントラストが効いています。繊細な美しさを感じますね。
3曲目は『シシリエンヌ』が先に来ます。ここでも甘美さよりも抑えの効いた美しさです。
『メリザンドの歌』はフリッカことフレデリカ・フォン・シュターデ(Frederica von Stade)のソプラノです。よく伸びる美しいソプラノと、音色が寂しさや悲しみを感じさせるオケがとてもマッチしています。『メリザンドの死』は悲しみの美しい葬送です。



Jonathan Darlington w/Duisburger Philharmoniker [acousence classics]
 大きな流れを作り、その中に情感を配するダーリントンらしい演奏です。清廉な美しさが表現されて素晴らしいですね。
シェーンベルクの聴き比べも書きましたが、オススメの指揮者&オケのセット ジョナサン・ダーリントンw/デュースブルク フィルです。このアルバムには、シェーンベルクとフォーレの「ペレアスとメリザンド」が入っています。
ここではソプラノが入る『メリザンドの歌』は未収録になり、4曲の組曲です。
『前奏曲』は間をとった大きな流れを感じる中にこの曲独特な美しさがうまく配されています。ゴローを表すホルンとオケとの絡みも美しいですね。『糸を紡ぐ女』は軽妙ですが、ここでも大きなディナーミクの流れが生かされています。オーボエの表情が効いていますね。
3曲目は『シシリエンヌ』。ここでも繊細な美しさから、揺れる様な流れを作り出しています。『メリザンドの死』の葬送は、悲しみと溢れる気持ちの両面を感じます。




繊細さと細やかさの中に悲しみを織り込む美しいプラッソン、そして大きな流れの中に上品な美しさを奏でるダーリントン、いずれも甲乙つけがたい素晴らしさです!!
何れにしてもフランス音楽を重く奏するのはいけません好みではありません。w




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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