クロード・ヴィヴィエ(Claude Vivier) の Orion, Siddhartha, Cinq Chansons を聴く

クロード・ヴィヴィエ(Claude Vivier, 1948/4/14 - 1983/3/7)は34歳で早逝したカナダの現代音楽家ですね。前衛の衰退期1971-1974年にヨーロッパで学び、ケルンではシュトックハウゼン(Karlheinz Stockhausen, 1928/8/22 - 2007/12/5)に師事しています。バリのガムランや日本音楽にも通じていました。
両親を知らず、3歳でフランス系カナダ人家族に養子となったヴィヴィエは、同性愛者を公言していました。ヴィヴィエはパリで19歳の少年に殺害され、遺体は5日後に発見されたそうです。

ヴィヴィエが習った時代のシュトックハウゼンは、不確定的セリエルから確定的な記譜されたフォルメル技法や反復への展開期であり、現在の『インスタレーション(Installation Art)』へとつながるダンサーとのコラボへと発展する時期でしたから、その様な影響がどう現れているか興味がありますね。

これは代表作のSiddhartha(シッダルタ)を含むアルバムです。

Orion, Siddhartha, Cinq Chansons / Claude Vivier


1. Orion (1979年) for orchestra
 モントリオール響による委嘱曲で二曲目にして最後の管弦楽曲になります。第一印象はシュトックハウゼンではなくストラヴィンスキーですね。華やかな管楽器の音色と微妙なリズム感はまさにバレエ曲風に感じます。もちろん旋律を拒否した音の跳躍進行的な無調ではなく調性感のある流れで、音の厚みはヴァレーズも感じますね。
楽器はガムランの楽器も入っているようです。色々ごちゃごちゃと混ざった感じもあり、新しさはありませんが、13分+αでコンサートの前半で取り上げたらいいでしょうね。
 試しにYouTubeで聴いて見る?

2. Siddhartha (1976年) for orchestra
 カナダ放送協会の委嘱作で、ヘルマン・ヘッセ(Hermann Hesse)の小説「シッダールタ」を元に書かれた曲になります。
これも前衛現代音楽ではありませんね。確かにソナタ形式等々のクラシックではありませんが、多調変調変拍子的展開はあっても機能和声に近い旋律を持った音楽です。1曲目のOrionに比べると強音展開よりも、流れの主体が薄い音の微妙な不安定感で面白いですね。29分は長く感じますが。

3. Cinq Chansons (1980年) for Percussion
 Chanson du Matin- Chanson à Midi - Chanson au soleil - Chanson à la Mort - Chanson d'Adieu
5曲構成で、パーカッションはクリスティアン・ディアシュタイン(Christian Dierstein)です。ヴィヴィエの友人David Kentに献呈されています。(ヴィルトゥオーゾとありますが、わかりません…)
様々な打楽器、もちろんガムランの打楽器を含め、の楽曲です。従って音階が存在している打楽器曲です。ガムランの影響を強く感じ、静的瞑想的な印象を受けるのは東洋音楽に知見のあるヴィヴィエならではでしょう。同じくガムランへの傾倒がある元Bang On A Canのエヴァン・ジポリン(Evan Ziporyn, 1959/12/14 - )とはまた一味違う面白さを感じます。
なるほど「Chanson=歌」ですね。2.Siddharthaの進化系を感じられ、個人的にはこれが一番面白いです
 試しにYouTubeで聴いて見る?


 演奏は ペーター・ルンデル(Peter Rundel)指揮, ケルンWDR交響楽団(WDR Sinfonieorchester Köln) になります。
ケルン放送響(Cologne Radio Symphony Orchestra)のことですが、ドイツのオケは紛らわしいですよねw

・・・・・

シュトックハウゼンの直接的影響は薄く前衛現代音楽ではありません。今の時代のクラシック音楽でしょう。取り立てて違和感はないのですが、その分印象は薄いですね。
3曲目のCinq Chansonsは面白いです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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