Bang On A Can で聴くスティーヴ・ライヒ(Steve Reich)のニューヨーク・カウンターポイント他

ミニマルを代表する米現代音楽家の一人、スティーヴ・ライヒ(Steve Reich, 1936/10/3 - )は今まで演奏者側からの紹介はありますが、ライヒ本人の紹介は殆どありませんでした。それは前衛ではない事がありましたが、今や米現代音楽のみならず現代音楽の流れの一つにポストミニマル・ベースの展開は欠かせない要素となっているので、今更ながらここで紹介ですね。

ライヒと言えば、反復から生まれる位相のズレ、フェイズ・シフティングですね。そして、その後オーグメンテーションやオーケストレーションの時代を経て、再びアンサンブル音楽へ回帰して多重テープとのカウンターポイントを展開します。
またリズムに関してはアフリカやバリの音楽を取り入れており、本アルバムに参加しているエヴァン・ジポリン(Evan Ziporyn, 1959/12/14 - )との共通点でしょう。
(ジポリンはSteve Reich and Musiciansのメンバーでもあり、BangOnACan-allstars創設から2012年までメンバーでした)

本ブログではお馴染み、大好きなBang On A Can(以後BOAC)が演奏しているのでついつい手が出てしまいましたが、スティーヴ・ライヒの代表曲を並べたベスト盤的なアルバムでしょう。
(BOACとライヒの信頼関係はあえて記する必要もないでしょう)

New York Counterpoint / Steve Reich

1. New York Counterpoint (1985年) cl: Evan Ziporyn
 -1. Fast, -2. Slow, -3. Fast
カウンターポイントシリーズの一曲で、もちろんFast~Slow~Fastですね。クラリネット奏者R.ストルツマン委嘱作品で、多声部となるバスクラ等の多重録音によるクラリネット曲です。時にフーガの様に、時に単音の連続音で、そして変拍子、陶酔郷にいる様な感覚が味わえます。ここでは得意のフェイズ・シフティングを明確に感じられますね。演奏はジポリンです。
 ★試しにYouTubeで観てみる?
  London Pleasure Gardensでの2012年のジポリンのライヴです


2. Eight Lines (1979/83年) for Octet, cond. : Bradly Lubman
 八重奏曲(1979年)のアレンジ版です。ジャジーな香りのするBOACによる演奏で、ポストミニマルの変化の楽しさを味わえる楽曲です。pfが綿々と続くリズムと反復を繰り返しながらアンサンブルが対位法・ポリフォニーな色合いを加えていきます。現在でも米現代音楽に流れるミニマルベースの楽曲ですね。やっぱり素晴らしいです

3. Four Organs (1970年) keyboards: Michael Gordon, Lisa Moore, Mark Stewart, Evan Ziporyn
 徹底的な反復(単純反復ではありません)のミニマルです。4台のオルガンが動機とその変奏を繰り返しながらユニゾンからパート分割化等を展開するオーグメンテーションです。最後まで全く変化のないマラカス(James Preiss)が対照的です。ミニマルから一歩踏み出した時代を感じます。キーボードもBOACの布陣で嬉しいですね。
ただこの曲は素晴らしいアルバム"Angel Artistry"が存在しますからねぇ。
 

・・・・・
BOACで聴き直そうと思い購入したライヒ。この時代の米現代音楽の良さと今に続く流れを改めて明確に感じられました。
現代音楽「前衛の衰退」が叫ばれた'60年台後半から'70年以降に一つの潮流となった米現代音楽を味わえる一枚ですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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