2016年6月1日 ワーグナーのオペラ「ローエングリン」 at 新国立劇場 ★★☆

休憩を含めて上演時間約5時間、ワーグナーの歌劇*ですからこうなりますね。終演が22時なので、場所が京王新線の初台と近くて助かります。
*ワーグナー作品はこの後のトリスタンとイゾルデから楽劇(Musikdrama)となりますね。
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目的はやっぱりタイトルロールのヘルデンテノール、クラウス・フロリアン・フォークト(Klaus Florian Vogt)です。
前回「ローエングリン (Lohengrin)」を生で観たのは、3.11後のNHKホール、2011年のバイエルン歌劇場の来日公演でした。演出・タイトルロール共に失望でしたから、今回のフォークトは期待ですね。('12年の公演もそれで敬遠したのですが好評だったので今回リベンジですw)

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演出はシュテークマン(Matthias von Stegmann)で現代風ですが、アヴァンギャルドではありません。近年、バイロイトを中心として前衛的な演出が増えていますが、両刃の刃ですね。とても面白いかダメか。今回はストーリー展開に対して大きな違和感がないのは好感が持てましたね。ラストもちゃんとゴットフリートが現れます。でも、1人舞台に残ったりしますが。
残念なのは、エルザに疑念が生まれる度にローエングリンが弱々しいポーズを必要以上に取る事ですね。

舞台・衣装はバイロイトでも活躍のロザリエでシュテークマンの演出とともに前回と同じです。衣装はクールな感じで年代や地域を越えた設定、舞台の配置物は極シンプルでかつ抽象的です。吊り物や せり上がり、背景にはガラスキュービクルのブロックが設定されて色の変化を見せますが印象は弱いです。
もう少し陰影の強さや展開の刺激でもないと、衣装 舞台全体がシンプルなだけに第二幕などは平坦に感じられてしまいます。

配役何と言ってもフォークトのローエングリンですね。声も柔らかなハイトーンでまさに好みのローエングリン、そしてホワイトのロングコートが似合う容姿。そもそもローエングリンは、あのパルジファルの息子にして聖杯グラールの騎士ですからねぇ。今の時代最高のローエングリン役ですね。(ちょっと太ったかな)
エルザ役のウールは通して病的・陰鬱であってほしいのですが、演技から伝わる気配は弱いです。ソプラノの声が強いんですね。
このオペラを盛り上げる二人、テルラムント役のリンとオルトルートのラングは演技・歌共にピッタリです。
渋さが必要なハインリヒのバウアーはもう少しバスの落ち着いた声が好み。
ポイント的に光っていたのは、王の伝令役の萩原潤。このオペラが締まるかどうかは この役の良し悪しもかかると思いますが、決まってましたね。

演奏は当然 東京フィル、指揮はベテラン飯守泰次郎さんになります。お馴染みの第1幕3幕の前奏曲は、ちょっと緩さを感じましたし、管楽器に多少の不安感をかんじましたが。

・・・・・

全体としては、フォークトの はまり役とでも言うようなローエングリンが楽しめ何よりでした。それだけでも満足でしたね。(時折見せる弱々しい演出は別にしてw)
ローエングリンはオペラの中では一番見る機会の多い作品ですが、その分個人的な好みがはっきりしてストライクゾーンが絞られます。近年では'12/'13ミラノ・スカラ座開幕公演のカウフマンも今ひとつだったので、今回は嬉しかったですね。

そう言えば、話題になった2011年バイロイトのネズミのローエングリンもフォークトでしたね。


[配役]
 ハインリヒ国王:アンドレアス・バウアー(Andreas Bauer)
 ローエングリン:クラウス・フロリアン・フォークト(Klaus Florian Vogt)
 エルザ・フォン・ブラバント:マヌエラ・ウール(Manuela Uhl)
 フリードリヒ・フォン・テルラムント:ユルゲン・リン(Jurgen Linn)
 オルトルート:ペトラ・ラング(Petra Lang)
 王の伝令:萩原 潤

[指揮] 飯守泰次郎
[管弦楽] 東京フィルハーモニー交響楽団
[演出] マティアス・フォン・シュテークマン(Matthias von Stegmann)
[美術・衣装] ロザリエ(rozalie)


2016年6月1日 新国立劇場 オペラパレス

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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