アルゲリッチ Martha Argerich & Friends の ルガーノ Live from Lugano 2015 を聴く

今年はもぅ買うのをやめよう、と思いながら出たらやっぱり買っちゃいました。ここ何年かで価格が以前の半額くらいになっちゃいましたしね。^^;
聴かずとも悪いはずがないのはわかっていますが、正直少々マンネリ化の気がします。お馴染みの顔ぶれもいっぱいいますしね。

好みかどうかはとにかく、トゥリーナ、バカロフ、グラスと言った作曲家を挟んだのは少し風変わりしてgood!だと思いますが。

Live from Lugano 2015 / Martha Argerich & Friends

[CD1]
1) ブラームス『三重奏曲 変ホ長調 Op.40』
 ナタン・ブラウド(vla), アレクサンドル・モギレフスキー(pf), イリア・グリンゴルツ(vn)
元はホルン三重奏曲で、ブラームス自身がホルンの代わりにヴィオラを認めていますね。殊更にヴィオラが主役というわけでもなく、コンサートで聴けば違うのでしょうが四楽章30分近いので長さを感じてしまいます。二楽章の様な力感溢れる楽章は例によって若手の生き生きさが楽しめるのですが、それも毎年の事と言ってしまえばそれまで的です。

2) シューマン『カノン形式による6つの練習曲 Op.56 (ドビュッシーによる2台のピアノ編曲版)』
 マルタ・アルゲリッチ&リーリャ・ジルベルシュテイン(pf)
個人的にはフーガやカノンは現代音楽のポリフォニーへの流れを思うわけですが、これはそうはいきませんw ロマン派と言うより古典的美しい流れ、です。Etudesですよねぇ?!

3) シューベルト『創作主題による8つの変奏曲 変イ長調 D 813 ,Op.35』
 マルタ・アルゲリッチ&アレクサンドル・モギレフスキー(pf)
これまた古典和声の音色です。ピアノの発表会風な音楽から 時折スリリングなピアノ・デュオが味わえます。

4) ブラームス『F.A.E.ソナタ』より「第三楽章スケルツォ」
 木嶋真優(vn), 酒井茜(pf)
贔屓目含めて、これは面白いです。荒々しいヴァイオリンと攻撃的でアルゲリッチを思わせるピアノ、ブラームスの気配が薄いくらいに激奏ですね。両方の楽器がよく鳴っています。これがアルゲリッチのルガーノでしょうね。(もちろん選曲も大きいです)

[CD2]
1) ブラームス『クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114』
 ポール・メイエ(cl), ニコラ・アンゲリッシュ(pf), ゴーティエ・カピュソン(vc)
今回のアルバムの目玉でしょうね。実力者揃いで聴かせます。出し入れもバランス良く、危険な香りはどこもありません。出来過ぎですかね。

2) リース(Franz Ries)『ピアノ五重奏曲 ロ短調 Op.74』
 リーリャ・ジルベルシュテイン(pf), アンドレイ・バラーノフ(vn), リダ・チェン(vla), 趙静(vc), エンリコ・ファゴーネ(cb)
ドイツのヴァイオリニストで作曲家 フランツ・リース(Franz Ries, 1846/4/7 – 1932/1/20) の作品ですが作曲家自身を知りませんでした。後期ロマン派年代ですが、三楽章形式の楽曲は古典和声的です。中堅どころを並べたQuintetは これまたそれらしく良く出来ていますね。こちらの方がやや刺激的。

3) トゥリーナ(Joaquín Turina)『ピアノ三重奏曲 第2番 ロ短調 Op.76』
 ユラ・マルグリス(pf), アリッサ・マルグリス(vn), ナターリャ・マルグリス(vc)
馴染みの薄いスペインの作曲家 ホアキン・トゥリーナ(Joaquín Turina, 1882/12/9 - 1949/1/14) の曲で、日本でもお馴染みマルグリス兄弟で組むMargulis Family Trioによる演奏です。
スペイン民謡ベースの面白い楽曲で、演奏も陰影強く情景をうまく表現して楽しいですね。こう言う選曲が入るといいですよね。

4) バルトーク『ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 (セーケイ・ゾルターン編)』
 ゲザ・ホッス=レゴツキ(vn), マルタ・アルゲリッチ(pf)
CD1のラスト日本人セットと同じ編成ですが、こちらの方が両者大人ですw 流石に表情豊かで切れ味があり素晴らしいですね。でも楽しさは前者かな…
 ★試しにYouTubeで見てみる?
  画質・音質が今ひとつですが。


[CD3]
1) ドビュッシー『白と黒で』
 マルタ・アルゲリッチ&スティーヴン・コヴァセヴィチ(pf)
ドビュッシーらしい和声が生きる三楽章の曲を安定感高く聴かせてくれますね。

2) バカロフ(Luis Enriquez Bacalov)『ポルテーニャ』
 マルタ・アルゲリッチ&エドゥアルド・ユベール(pf), スイス・イタリアーナ管弦楽団(cond.アレクサンドル・ヴェデルニコフ)
ルイス・バカロフ(Luis Enríquez Bacalov, 1933/8/30 - ) は映画音楽・合唱曲を得意とするスペインの現代音楽家ですね。
やや調性感の薄いパートを含む曲でいかにもFilm Music風、オケをバックにした楽曲がこの一曲なので音楽の厚みを感じますね。二人のピアノも先鋭的でいい感じです。選曲的には新しい試みなのでしょうか。
ただこの音楽祭で同年代音楽家ならグヴァイドゥーリナあたりの方が楽しめそうな…

3) プーランク『2台のピアノのためのソナタ FP156』
 セルジオ・ティエンポ&アレッサンドロ・ステッラ(pf)
フランス6人組の一人プーランクの和声ですから好みは分かれるでしょうね、この音楽祭だと。二人はいい音色を奏でます。フランス現代音楽の幕開け時代の美しい曲はメリハリで良さが感じられますね、好きな楽曲・演奏です。

4) フィリップ・グラス『[組曲] 恐るべき子供たち (3台のピアノのための編曲)』
 ジョルジア・トマッシ, カルロ・マリア・グリグオーリ, &アレッサンドロ・ステッラ(pf)
グラスですから当然ミニマルですね。単純反復なのですが、ここでは3台のピアノを使って色合いを変えています。コンサートで観たら面白いかもしれません。

5) ヒナステラ(Alberto Ginastera)『エスタンシア (C.M.グリグォーリ編)』
 ジョルジア・トマッシ, カルロ・マリア・グリグオーリ, &アレッサンドロ・ステッラ(pf)
アルゼンチンの作曲家アルベルト・エバリスト・ヒナステラ(Alberto Evaristo Ginastera, 1916/4/11 - 1983/6/25) の代表作のバレエ曲をpfのC.M.グリグオーリがピアノ3台のために編曲した作品ですね。
機能和声を中心としていますが、時折調性感の薄いパートも現れます。また動的なパートと穏やかなパートの極端な組み合わせで、実にコンサート受けしますね。三人のピアノが見事にそれに応えています。ラストに持ってくるのにピッタリの素晴らしさです。

・・・・・
顔ぶれ、選曲、演奏、例によって例のごとく、の出来栄えですね。
そろそろ1枚はDVDを入れてもいいのではないでしょうか。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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