2016年4月12日 ロト / 都響 の ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」と「火の鳥」at 東京文化会館 ★★☆


春の桜の騒ぎも一段落の上野まで行って来ました。東京文化会館は昨年7月の二期会「魔笛」以来、久しぶりですね。

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フランソワ=グザヴィエ・ロト(François-Xavier Roth)も、昨年7月の読響とのコンサート以来です。
ロトは現代音楽にも明るく、2014年のドナウエッシンゲン音楽祭ではグランドピアノを破壊するサイモン・スティーン・アンダーセンのピアノ協奏曲を振っていますね。
今回の都響初登壇はBシリーズのベートーベンが持ちチケットでしたが、ここはストラヴィンスキーのバレエ曲を選択し振替えました。特に「火の鳥」は好きな楽曲の一つです。
ロトは前回の読響での印象が、メリハリが薄く感じ今ひとつでした。でも都響とのストラヴィンスキーでは、見事 印象を覆してくれましたね。

◆ バレエ音楽「ペトルーシュカ (1911年版)」
 4場構成ですが、場の移行は太鼓の音でわかるので助かりますね。その音が大きく驚きましたが。
『第1場:謝肉祭の市』は有名な主題から「ロシアの踊り」まで、微妙なアゴーギクが生かされて煌びやかな流れが作られましたね。メリハリもあり、引き込まれる演奏でした。
短い『第2場:ペトルーシュカの部屋』でもその流れは保たれて、鬱なペトルーシュカのイメージを振りほどく様なコントラストのある演奏でした。
『第3場:ムーア人の部屋』は色濃い入りから、ペトルーシュカが振られた踊り子とのワルツへと、ここでも表情豊かな展開。
『第4場:謝肉祭の夕暮れ』では前半の市場の通りの色鮮やかさが再現されて、「馭者と馬丁の踊り」では迫力ある音も聴かせてくれました。

アゴーギクとリズム感のロトの指揮と、都響のまとまりの良いシャープな演奏で、間違いなく好演だったでしょう。ただバレエ音楽と言うより演奏会パターンで、2場の鬱や3場のグロテスさが薄まり、一考の余地を残した気もします。

◆ バレエ音楽「火の鳥 (1910年版)」
 近年のコンサートでは、昨年のサロネン/フィルハーモニア管、'12年のインバル/都響 が良い印象ですね。この大編成ではバンダが入りますが、今回は途中からステージに入って来るパターンでした。

ここでは一転して、バレエのシーンが浮かぶ展開でした。
『火の鳥とイワン王子のシーン』では、押さえの効いた流れで まさにこのバレエ曲前半の展開。コンサートでは、ともすると長く単調に感じる『火の鳥の嘆願』は美しさが素晴らしく、『王女達のシーン』のロンドでも美しい流れは際立ちました。
後半は、見せ場『カスチェイと怪物、そして火の鳥のシーン』で約束どおりの迫力で演奏し、『火の鳥の子守唄』も見事にチェンジペースを見せてくれました。
『大団円』は霧が晴れる様に進み、最後はトゥッティの大迫力です。もちろん大喝采、ブラボーです。

前半は静的な中に美しさ、後半は豪快さと切れ味、バレエ曲として完成度の高い火の鳥DVDで何回も観たバレエのシーンがラップしましたね。演奏の充実感も見事でした。
大拍手を受けて指揮者がメンバーに起立をそくしてもオケは起立せずにコンマスがロト自身に拍手を受ける様に促したり、終演後のメンバー間での握手はオケも満足の表れでしょう。


・・・・・
聴きやすい演奏会的なペトルーシュカに対し、バレエ曲として見事な出来だった火の鳥。個人的にはロトの火の鳥の素晴らしさに★★★です。
それにしても都響の演奏は切れ味もあり見事でした。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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