ベルント・アロイス・ツィンマーマン の Canto di speranza を聴く

現代音楽としては古いですが、個人的には好みのベルント・アロイス・ツィンマーマン(Bernd Alois Zimmermann, 1918/3/20 - 1970/8/10) です。
ケルンで学び、ダルムシュタットでセリエルの影響を受けながら、時代は前衛に突入する、という背景にいますね。楽風はノイズや微分音と言った当時の技法を主流にするわけでもありません。偶然性の様な実験的現代音楽でもありません。
無調でありながら旋律の存在する折衷的な時代から引用へ、晩年はコラージュや語りで言葉・文を重視するなど個性的な現代音楽ですね。前衛最盛期には中途半端に見えたのでしょうが今なら関係ありませんよね。個人的には「兵士たち(Die Soldaten)」以降が好きですかね。
自殺の話やシュトックハウゼンとの確執はググって下さいw

Canto di speranza / Bernd Alois Zimmermann

このアルバムは初期の協奏曲と晩年最後の作品になりますね。

1. Konzert (1950年) Concert for Violin and orchestra
  1.Sonata, 2.Fantasia, 3.Rondo

バルトーク的でストラヴィンスキーも感じるとある通りの無調のバイオリン協奏曲です。スピード感や、幽玄な旋律が印象的に感じられますね。バレエ曲の様な気配もあります。
vnは技巧的です。ツェートマイヤー(Thomas Zehetmaier)らしい細く切れ上がる音色が緊張感を漲らせて素晴らしいです。ツェートマイアーのバイオリン協奏曲として味わっても満足な作品でしょう。(ちなみにツェートマイヤーは大好きなヴァイオリニストです)

2. Canto di speranza (1952/57年) Concerto for Cello and Orchestra
1957年に加筆されてCanto di Speranzaと名付けられていますね。曲調は微妙な拍子と和声が一部で構成されて、無調なのですが民族和声的なパートもあります。その他は一曲目と似た方向性ですね。
vcは超絶ではありませんが技巧的、トーマス・デメンガ(Thomas Demenga)も豪快に鳴らすというよりも繊細さを出していますね。

3. Ich wandte mich und sah an alles Unrecht, das geschah unter der Sonne - Ekklesiastische Aktion (1970年) for two narrators, bass and orchestra
最後の作品でオラトリオ形式になりますね。旧約聖書とドストエフスキーの"カラマーゾフの兄弟"からの引用を二人の語りとバスのソロで綴られています。それぞれ教会の牧師の様な語り、映画の様な語りで、希望と恐怖、神と反キリスト、生と死、と言ったコントラストとライナーノートにあります。(英訳付きです)
ラストはバッハのカンタータBWV60"Es ist genug"が引用されて幕が引かれます。その時の語り手・指揮者の動きも細かく指示されていますね。
オーケストラの出番は極僅かです。傑作「ある若き詩人のためのレクイエム」の楽風に続く作品ですね。

演奏は、ハインツ・ホリガー(Heinz Holliger)指揮、ケルンWDR交響楽団(WDR Sinfonieorchester Köln) になります。

セリエル時代の二曲と最後の作品と言う極端な組合せですが、協奏曲二曲は それぞれのソリストの演奏が堪能出来る出来映えです。そして最後は、後年のツィンマーマンが留意した言葉の流れで難解です。おすすめは一曲目でしょうね。三曲目は英訳を追いながら聴く事といいですね、一般受けはしないでしょうが…


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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