ガブリエラ・レーナ・フランク の Hilos (Threads) を聴く

米現代音楽家ガブリエラ・レーナ・フランク(Gabriela Lena Frank, 1972/9 - ) はミシガン大で博士号を取得し、その時にW.ボルコムらに師事しています。

楽風はペルーを始めとするラテンアメリカ音楽をベースにして西洋音楽との融合を図る、室内楽や管弦楽を作ります。最近ではバルトークやブリテンの影響が強くなっている様です。実験的前衛音楽ではありません。
クロノスやサンフランシスコ響、ボストン響他、米楽団委嘱作品を多々作っていますね。またヨー・ヨー・マ主催の The Silk Road Ensemble のメンバー(pfではなく、作編曲)でもあります。

本人もpfで参加した ALIAS Chamber Ensemble による本アルバム「Hilos」は、2012年のグラミー賞Best Small Ensemble Performance部門でノミネートされている代表作です。

Hilos (Threads) / Gabriela Lena Frank

Hilos (Threads) (2010) For Clarinet, Violin, Cello, And Piano
 I. Danza Del Altiplano - II. Zapatos De Chincha - III. Charanguista Viejo - IV. Danza De Los Diablos - V. Zumbayllu - VI. Juegos - VII. Yaravillosa - VIII. Bombines

小曲8曲構成です。変則のピアノ四重奏曲です。微分音的な浮遊音が混じりながら美しい調性感のある曲、ラテンアメリカ和声の曲、印象主義的なpfの音色、無調とリズム変化、ポストミニマル、トリルandグリッサンド、色々な表情を見せてくれます。その全ての根底は澄んだ美しさですね。
 ★試しにYouTubeでダイジェスト版を見てみる?

Danza De Los Saqsampillos (2000/2006) For Two Marimbas
マリンバ2台の楽曲ですが、ここでも Hilos 同様にいろいろやってくれます。基本はハイテンポで2台は同期したり対位したり、和声も西洋機能和声から民族和声まで。いずれ響きが美しいですね。

Adagio Para Amantaní (2007) For Cello And Piano
無調のチェロは実にいい響きですね。そこにピアノの響きが重なります。調性はないのですが、落ち着く静けさと空間を感じますね。奥行きのある美しさとでも言えば良いでしょうか、好みの音です。幽玄さはバルトークを感じるかもしれません。

Quijotadas (2007) For String Quartet
 I. Alborada - II. Seguidilla Para La Mancha - III. Moto Perpetuo: La Locura De Quijote - IV. Asturianada: La Cueva - V. Danza De Los Arrieros

この曲だけ印象が異なり、無調で即興的色合いの強い弦楽四重奏曲になっています。聴き覚えのある前衛的現代弦楽四重奏曲、クロノス辺りがやっていてもおかしくありません。ですが、彼女の独自性ならこの曲以外でしょう。

洒脱で端正な美しさを味わえる楽曲が揃った感じです。アヴァンギャルドさは低いですが、奏法は和声はいろいろやってくれますので楽しめます。欧だったらECMあたりが好みそうなサウンド、と言うとわかってもらえるでしょうか。お洒落なBGMとしてもお勧めですね。(除くQuijotadas 笑)


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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