マグヌス・リンドベルイ Magnus Lindberg の Feria, Corrente II, Arena を聴く

ピアニストとしても知られるフィンランドの現代音楽家マグヌス・リンドベルイ(Magnus Lindberg 1958/6/27 - ) は北欧の音楽家としては珍しい欧エクスペリメンタリズム系ですね。後年はその範疇から逃れています。
シベリウス・アカデミーでE.ラウタヴァーラやP.ヘイニネンに師事した後、ヨーロッパへ渡りダルムシュタットでB.ファーニホウに、パリではG.グリゼーにも習っています。またブーレーズやミュライユの影響もあります。

同じ様に北欧にありながら欧エクスペリメンタリズムのサーリアホやサロネンと"Ears Open Society"で協調関係にありました。意味深な名前ですね。グリゼー、ミュライユと言った名前から見える様にサーリアホと同じく元はスペクトル楽派の傾向があるのは間違いないでしょう。

Feria, Corrente II, Arena / Magnus Lindberg


本アルバムは1990年代の管弦楽作品集で、上記前衛系の電子音楽の影響から抜けた時代になりますね。作曲にはコンピュータを使って複雑な対位法を採用している様です。そして三曲共に委嘱作品になります。

Feria (1995-97年)
 影響を受けていると言われるストラヴィンスキーを強烈に感じます。濃淡の強い機能和声でスリリングな展開です。ストラヴィンスキーのバレエ曲と言われたら、どのシーン?!かな、といった風です。面白く、好きですが取り立てた技術的印象はありませんね。

Corrente II (1991-92年)
 コンピューターによる作曲で管弦楽作品を作る様になった魁けの作品で、室内楽曲のCorrenteを管弦楽曲にしています。機能和声に近い管弦楽曲ですが明確な主題はありません。動機的な旋律が変奏と反復で走り、重厚でディナーミクの陰影が強い流れです。刺激の強さ、その辺りはM.リンドベルイの個性でしょう。
 ★試しにYouTubeで聴いてみる?

Arena (1994年)
 Corrente II の延長上にある様な楽曲です。各楽器が入り組んで交差しますが、動機的旋律が存在してポリフォニーではなく対位法的でしょう。不安感をもたらす様な音の組み立てと刺激はそのままで、ディナーミクを抑えて より先鋭になっている感じですね。

サラステ(Jukka-Pekka Saraste)指揮、Finnish RSOによる切れ味のある演奏です。

空間音響といった前衛現代音楽ではありません。明瞭な主題や馴染みの良いメロディは存在しない、刺激的で渦巻く様な、クラスター傾向の今の時代のクラシックと言った様相です。それはそれで悪くありませんね。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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