2015年11月22日 J・ノット / 東響 の リゲティ「100台のメトロノーム」とショスタコーヴィチ「交響曲 第15番」at サントリーホール ★★☆

J・ノット(Jonathan Nott)の東京交響楽団は実は初めて。朝夕の寒さが増した東京、今日は三連休の中日、そして どんより曇り空の中、六本木のサントリーホールまで行って来ました。
20151122_SuntoryHall-JonathanNott-TSO.jpg リゲティ 100台のメトロノーム
まずはステージ前列に並んだ100台のメトロノーム。これが観たかったんですよね。

リゲティ:ポエム・サンフォニック =100台のメトロノームのための=
 今回の目的の一つはこれ。前衛系の現代音楽、不確定性の音楽の一つですね。100台のメトロノームが徐々に止まって来て最後に3, 4台になると面白いリズムが出て来て"なるほど"なんて思うのですが、今回は今ひとつ面白いリズムにならなかったかも。でもタイミング等の演出は効果的でしたね。


□ J.S.バッハ/ストコフスキー編:甘き死よ来たれ BWV478
 短いこの曲を挟まずにブルレスケのティンパニにつながった方が面白かったのでは、と思いますね。確かにメトロノームが静音の中で鳴り終えた直後は良かったこですが、それだけかも。(時間構成上の問題?!)

リヒャルト・シュトラウス:ブルレスケ ニ短調 =ピアノと管弦楽のための=
 ピアノのエマニュエル・アックス(Emanuel Ax)の選択でしょうか。超絶技巧で派手なこの曲は楽しみでした。
Axのピアノは全体的にマイルド。後半の嵐の様なカデンツァは技巧をクールに披露してくれましたが、強烈という印象ではありませんでした。
難曲でオケもティンパニや各管楽器のソロを始めとして実力を問われるのですが、東響はまとまり良く聴かせてくれましたね。ただディナーミクを抑えた展開はpfと合わせて、この曲の楽しみの一つ、派手でヴィルトゥオーゾな展開にやや欠けた気がします。
でも考えたら、シュトラウスですし協奏曲ですから、これが良かったのかもしれません。

ここまでを切れ間なく続けます。東響のHPには事前にその件が書いてあり、拍手はするなとあります。それに例の「開場での録音…、補聴器の…」が延々と書いてあります。その放送もありませんでしたね。

ショスタコーヴィチ:交響曲 第15番 イ長調 作品141
 事前の聴き比べをしてきました。
とにかく第一楽章がまず良かったです。出し入れの明確なシャープな展開は実に色彩感がありました。ウィリアム・テルの引用もうまく挟まれて適度な休息感を出していましたね。ともすると締まりに欠ける心配があるのですが、先が楽しみに感じる展開でスタートしました。
第二楽章は葬送感と言うよりも、好きな幽玄さです。音列配置のソロ楽器群さえも生かしていましたね。そして中盤のクライマックスは激情的に盛り上げました。特に普段はそれなりでも何とかなる五絃群も情熱を感じる演奏でした。
このまま行くと凄い第15番かと思いきや、判断が分かれる後半が待っていましたね。
第三楽章はスケルツォらしさや奇怪さをあまり表に出しません。"んっ?!"ていう感じ。引用の違いを考慮しても、第四楽章は第二楽章と似た傾向にあります。ここでは延々とフラット。山場も激情を避けていました。
それを避ける展開なのかわかりませんが、盛り上がりには欠ける後半二つの楽章。でも演奏は全く悪くありません。J・ノットの解釈でしょう。
でも地味なラストをチェレスタを含め打楽器が見事な緊迫感を沈黙の中に演じてくれました。これは良かったですね。一気に締まりました。御見事。

バッハ以外は聴きたい曲が並んだ今回のコンサート、結果的には期待以上に楽しめました。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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