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ニコス・スカルコッタスの The Land and The Sea of Greece を聴く

久しぶりの ニコス・スカルコッタス(Nikos Skalkottas, Nίκος Σκαλκώτας, 1904/3/21 - 1949/9/19)、ギリシャを代表する現代音楽家ですね。

短命だったのですが、1921年にドイツ留学で作曲を学び1933年に帰国していますね。ドイツ時代はクルト・ワイルらに師事し、シェーンベルクのマスタークラスへの参加もあるようです。
基本的には十二音技法・セリエルと民族音楽の楽風になりますね。

このアルバムは Ballet Music for Piano とある通り、三つのバレエ組曲と二つの小曲のピアノ曲集です。帰国後の作品になり、組曲も含めていずれも5'以下の小曲の集まりです。オーケストレーション前の作品ですね。

ピアノはロレンダ・ラモウ(Lorenda Ramou)になります。


The Land and the Sea of Greece , Ballet Suite(1948)
 6曲構成の組曲になります。機能和声と民族音楽から始り、調性感の薄い二曲目は美しい緩徐曲、民族音楽性の強い三曲目、といった感じで調性感は薄いものの民族和声の強い展開です。情感の強いギリシャ民族音楽ですね。
残念ながら退屈さを禁じえません。

Island Images , Ballet Suite (1st version – 1943)
 バレエのソロ、もしくは小さな組で踊る為に作られているそうです。Aleka Mazaraki-Katseliの為に書かれていて、彼女は1964年東京オリンピックの聖火をギリシャで採火(式)していますね。
調性は無い もしくは薄いのですが旋律は残されて、バレエのシーンが浮かぶ様な楽曲になります。ピアノの跳ねる様な音とリズム感が微妙な調性にとても合っていますね。こちらの方が俄然面白いです。

The Maiden and Death, Ballet Suite (1938)
 ギリシャの有名な民族音楽を元にして初めは小規模の室内楽として作らた代表作ですね。7曲構成ですが、ここでも調性の薄さを基本にしているので、その上に載る民族和声が生きている感じです。リズミカルなピアノがバレエ曲である事を充分にイメージさせてくれます。緩徐曲では調性の薄さが生きて Island Images よりも繊細さ美しさも生きています。

Procession to Acheron (1948?)
 晩年の作で modal idiomによる曲とあります。要は民族音楽和声という事なのですが、この静的な音階は美しいですね。ちょっとフランス印象派の様な楽曲です。悪くありません。

Echo, Little Dance Piece (1942/43?)
 浮遊感がある なんとなく幻想的な楽曲で機能和声のピアノ曲です。似た曲が浮かぶのですが、思い出せません。年をとったな…w

このアルバムを聴くと、スカルコッタスが後年になるほど民族音楽性が強くなっている事を感じますね。基本的にダイナミックなパートが印象的なのは同じですが。
民族音楽を主体にしながらも調性からの離脱を強めて自由度を広げた方向性が強い方が好みですね。The Maiden and Death が聴き処でしょう。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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