アンドレ・ジョリヴェの「赤道コンチェルト」とダリウス・ミヨーの「世界の創造」を本人の指揮とアントルモンのpfで聴く


CD化されたのを機に購入したまま数年、CD棚でふと目に留まったので聴いてみましょう。
購入のターゲットは「赤道コンチェルト」ですね。

ポイントはフランス現代音楽家二人 ジョリヴェとミヨー 本人指揮による録音だと言う事ですね。

1960年代ですから不思議でもなんでもありませんが、つい本人指揮がオリジナルだろう!?と勝手に思うわけですw

もう一つはピアノのフィリップ・アントルモン(Philippe Entremont)の激烈先鋭さですね。


アンドレ・ジョリヴェ(André Jolivet, 1905/8/8 - 1974/12/20) はフランスの現代音楽家、メシアン(1908年)と同年代になります。ヴァレーズに師事していて、この時代の十二音技法・クラスタと言った現代音楽技法だけでなく、ヴァレーズの音展開を感じます。ただ全体の作風は現代音楽技法を展開するだけではなく、機能和声を含め 何でも来い! 的な色合いですね。
メシアンからの依頼?で「若きフランス(La Jeune France)」を立ち上げて、新古典主義を否定してベルリオーズを目指す活動をしています。ベルリオーズは古典時代にあって調性不明の展開をした寵児でしたわけですが、興味の範疇外です。

赤道コンチェルト [ピアノ協奏曲(1950年)]
ジョリヴェの代表作ですね。以前ダーリントン指揮デュースブルク管(pf:Pascal Gallet)で紹介しています。

フランス植民地をテーマにしたフランス国立放送からの委嘱曲で、そのイメージから一時期"赤道コンチェルト"と呼ばれた様ですが、今はあまり使われませんね。ダーリントン盤にはそのクレジットはありません。またフランス初演で大混乱をきたした事は良く知られて、"春祭"以来と書かれる事が多々ありますね。
 打楽器的なピアノと機能和声と民族音楽の融合された情熱的な楽曲は以前の紹介通りで、篝火(かがりび)を前に槍をもって踊る様な印象の曲です。pfは調性の薄い展開をするのですが、オケが上記の様な和声なので無調の響きを気にする事はないでしょう。第二楽章には緩徐展開も微妙な和声で挟まれていて楽しませてくれますが、全体は爆裂的騒音音楽です。アントルモンのpfは狂気を感じて素晴らしいですね。
機能和声からの脱却を求めた音楽ですね。ヴァレーズのファンやクセナキスを聴き易くした方向が好みの方なら最高でしょう。演奏の充実ならダーリントン盤ですが、作曲者本人の情熱・狂気なら俄然本盤です! ジョリヴェの指揮も見事だからでしょう。
 ★試しにYouTubeで観てみる?
 ピアノはパスカル・ギャレ(Pascal Gallet)です。協奏曲なのに譜めくりがいます?!
 アントルモンに比べるとジェントルですね


ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud, 1892/9/4 - 1974/6/22)も聴いておきましょう。これもミヨー本人の指揮になります。フランス6人組の一人ミヨーについては以前から書いていますし、著名作曲家なので紹介割愛です。

ピアノ協奏曲 第1番 (1933年)
 以前ミヒャエル・コルスティック(Michael Korstick)のピアノで協奏曲全集(cpo盤)を紹介しています。ミヨーらしさを感じさてくれるのは第二楽章でしょう。細かい転調は機能和声をベースにしているとは思えませんね。聴き処はそれとフィリップ・アントルモン(Philippe Entremont)のpfで、各楽章で奔放で強烈な音展開の演奏を展開してくれますね。

世界の創造 La Création du monde [ピアノ五重奏版] (1923年)
 五楽章からなる室内楽ピアノ協奏曲です。この曲はサックスを含んだヴァリエーションの方がよりミヨーの斬新さが感じられると思いますね。特に第一楽章以外のジャズ展開では。
翌年「ラプソディ・イン・ブルー (ガーシュウィン 1924年) 」が出る訳ですが、ピアノのパートがとても似ていますね。

作曲者の意図がわかるのが嬉しい事、そしてアントルモンのピアノの切れ味が楽しめる一枚です。もちろん前衛現代音楽ではありません。
演奏はパリ音楽院管弦楽団です。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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