ディノ・サルーシの Kuitrum with the Rosamunde Quartett を聴く

ティモテオ・ディノ・サルーシ(Timoteo Dino Saluzzi, 1935/5/30 - ) と言えば、もちろんピアソラを継ぐアルゼンチンのバンドネオン奏者にして作曲家ですね。このアルバムも全曲サルーシによるものです。色合いは異なりますが…

Kuitrum はECMから1982年に出したデビューアルバムが先にあります。
これは1988年に出された Kuitrum with the Rosamunde Quartett になりますね。

クレジットにある通りでバンドネオンと弦楽四重奏の為の音楽ですね。
Jazz傾向の方がメインの畑で、現代音楽風味なのはこれだけなのかもしれません。

ロザムンデ四重奏団(Rosamunde Quartett)は知見がありませんが、現代音楽も演奏するそうです。両者ECMからのリリースがメインみたいですね。

 曲調は統一感がありますが、キリスト教系宗教曲風な底流を感じる美しい楽曲や、フィリップ・グラスの様なミニマル感も僅かに感じる曲もあります。でも神髄はその中に流れている独自の神秘的な和声や切れ味のある弦楽パターンでしょうね。曲は静的な流れと力強い流れの入替えが基本的な構成です。
 タンゴの音色のバンドネオンとそのリズムを持ち込んだ Salon de tango も全体としては弦楽の室内楽曲で微妙な和声とリズムが深遠さをを強く感じます。...y solos - bajo una luna amarilla はチェロの低い響きとバンドネオンのコラボが特徴的で研ぎすまされた静的な暗い音色が素晴らしいですね。後半ではそれに力強さも加わります。切れ味と緊張感の素晴らしい楽曲で、このアルバムの中のベストでしょう。
タンゴのリズムをさりげなく盛込んだ Milonga de los morenos、題名は宗教的な Miserere も一層の調性の薄さが強調されて流れる静と剛の対比が素晴らしいです。ラストは静的展開の美しい Recitativo final ですね。

バンドネオンが主役ではなく弦楽四重奏+αの透明感ある、ECMらしい?、深遠さとシャープさのアルバムでお勧めですね。

誰か遊びに来た時にボリュームを落としてかけておいても洒落た感じかも。なぜかマリピエロを思い浮かべしていまいます。

試しにYouTubeで観てみる?
アルバム曲ではありませんが、チェロAnja Lechner(ロザムンデ四重奏団)とサックスFelix Saluzzi(弟です)との三重奏曲です。この方が本来のサルーシでしょうか。


サルーシは、昨日のペルトと同じく1935年生まれの今年80歳ですね。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kokotonPAPA

Author:kokotonPAPA


ものずき、おっさん じいさん、わがままきまま、すきほうだい、しななきゃなおらない.

 kokotonPAPAのブログ  ホームページtop  メールtop



1.このblogで言う現代音楽
2.マーラー交響曲第5番 160CD
 (名盤・珍盤 聴き比べ)

カテゴリ
個人的お奨め度*
★   こんなもん?
★★  悪くないね
★★★ 最高です!
☆   +0.5
お友達ブログ
kokotonPAPAカウンター
unique-access