アンジェラ・ヒューイット Hewitt の リスト Liszt:Piano Sonata S.178, Dante Sonata, Petrarch Sonnets を聴く

kokotonPAPAがピアノ、特にリスト(Franz Liszt, 1811/10/22 - 1886/7/31)が好きな事は度々書いています。先日もアーノルド・コーエンの死の舞踏の聴き比べを書いたばかりですが、今回はアンジェラ・ヒューイット(Angela Hewitt) のピアノです。
ヒューイットは表現力過多ぎみで好みのパターンとは逆ですが、なぜか数枚所有していますね、Hyperionレーベルだからでしょうか、例のバッハは持っていませんが。

このアルバムは大きくわけると二曲、リスト唯一のピアノソナタと巡礼の年第2年(イタリア)から 補遺を除く後半4曲ですね。やや見通しづらい、やや玄人好み系の選曲でしょうか。

ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
 曲の流れよりも音の切れ味を重視した様な演奏です。ディナーミクを効かせていますが、アゴーギクが流れを途切らせる様な不安定さを感じます。このアルバムで言う 4. Allegro energico の前半はリストらしい楽曲で好きなパートですが、そこではこの演奏が合致して、生き生きとしていますね。
個人的には、流れ良く 超絶パートは速くかつ音の粒立ち良くと言うのがこの曲全体のヴィルトゥオーゾのスタイルかと思っています。

この曲では良く言われる注目点があり「曲全体としてソナタ形式(提示-展開-再現)」そして「主題の変容」ですね。両方共に後期ロマン派では良く使われています。特に前者で言うと、この曲は楽章が明確でなく切れ目も無く演奏されて、主題の展開や再現もはっきりとしません。その辺はリストが既存の形式からの脱却を模索していたのかもしれませんね。強音パートと緩徐パートの度々の繰り返しも不思議に感じますよね。
聴いていて何だかシックリこない曲ですね。もっともそれがリストのもう一つの顔ですが。

巡礼の年第2年《イタリア》より
  ・ペトラルカのソネット第47番 S.161-4
  ・ペトラルカのソネット第104番 S.161-5
  ・ペトラルカのソネット第123番 S.161-6
  ・ソナタ風幻想曲《ダンテを読んで》 S.161-7
「巡礼の年」全曲についてはベルマンとロルティで書いています。長くて捉え処が薄い厄介な曲ですが、美しいソネットはピアノソナタよりもヒューイットらしいエモーショナルさがうまく生かされています。ベルマンよりも聴き易いですが、メリハリが強い分 ロルティのメロディアスな美しさは欠けるかもしれません。
「ダンテを読んで」はソナタ風(Quasi Sonata)とある通り、全体をソナタ形式というピアノソナタと同様の技法を駆使しています。また主題が変奏されて行くのも同じですね。ただこちらの方が曲構成が明確で聴き易いです。ここでのヒューイットは表情豊かですが、ややクドいかなw

ヴィルトゥオーゾ系の「ダンテを読んで」と、美しいソネットのセットを楽しめます。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kokotonPAPA

Author:kokotonPAPA


ものずき、おっさん じいさん、わがままきまま、すきほうだい、しななきゃなおらない.

 kokotonPAPAのブログ  ホームページtop  メールtop



1.このblogで言う現代音楽
2.マーラー交響曲第5番 160CD
 (名盤・珍盤 聴き比べ)

カテゴリ
個人的お奨め度*
★   こんなもん?
★★  悪くないね
★★★ 最高です!
☆   +0.5
お友達ブログ
kokotonPAPAカウンター
unique-access