シャリーノ Sciarrino の 12 Madrigali を聴く

お馴染みサルヴァトーレ・シャリーノ(Salvatore Sciarrino, 1947/4/4 - ) 、今やイタリア現代音楽を代表する巨匠の一人ながら独学で 特別に師事した音楽家がいないのも面白いですね。その分 個性的である事は間違いありません。
今までにも紹介しているので、その辺は割愛ですw (ここまでは今までの紹介文と同じです)

「12 Madrigali (2007年)」 は2008年8月のザルツブルグ音楽祭の依託作品として演奏された際のものですね。実は6つの曲をpart 1, 2 にわけて12曲なのですが、松尾芭蕉の六つの俳句をベースに作られた声楽曲になります。part1 と 2の違いは alternative take という感じでしょう。
それぞれ2〜4分程度で、イタリア語歌詞(句詞?)の他にドイツ語・英語の訳がついています。元となる芭蕉の句(日本語)は、当然ライナーノーツには無いので、英文の句から推測しています。(汗)

 1. Quante isole! 島々や千々に砕きて夏の海
   ・How many islands! Shattered the mirror of the sea
 2. Ecco mormorar l'onde さざ波や風の薫の相拍子
   ・This murmur of waves rhythm of the scented wind
 3. La cicala! 撞鐘もひびくやうなり蝉の声 (響く様なリ…じゃダメな様でw)
   ・The cicada! Derfening in sound an aura of bells
 4. Rosso, cosÌ rosso あかあかと日は難面くも秋の風
   ・Red, so red the sun takes flight autumn wind
 5. O lodola 永き日も囀り足らぬひばり哉
   ・Oh skylark the song is not done in a long day
 6. Sole alto 閑さや岩にしみ入る蝉の声
   ・Empyrean sun sea of cicadas the rocks are drinking

表題のマドリガル(叙情短詩 / 無伴奏多声歌曲)の通り、イタリア語訳の芭蕉の俳句をNeue Vocalslisten Stuttgartの7人がアカペラで絡む様に、音響的に歌います。アプローチは楽曲毎に異なり、俳句を反映させているのでしょう。残念ながら俳句に知見が無いので、ピッタリ来ているのかそれともシャリーノ的解釈を感じられるのか不明です。
そう言った事を抜きにして聴くと、アカペラの現代空間音響音楽です。でも、"それ"を抜きにしたらこの音楽が成り立たないので、少なくとも伊語歌詞を見ながら言葉がどう分解されているかを聴くと表現の一部はわかりますね。
個人的に一番面白いのはpart1 の「6. Sole alto」で、定拍パルスと反復からなりまるで蝉の鳴き声を表現しているみたいです。シャリーノ後年の作品で、静音からの音の出現と言った特徴からは離れて 音の流れが明白になっていますね。
試しにYouTubeで12.のSole altoを観てみる?
CDのNeue Vocalslisten Stuttgart方が抑揚・音響的にも素晴らしいですが…


他にも 和泉式部原作を元にしたオペラも後年には作っており興味深いのは事実ですが、日本人なのにピンと来ないのはある意味問題かもしれません。
(海外に行くと、日本人だから日本の事は知っていて当たり前、という環境が発生したりします)




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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