ベアート・フラー Beat Furrer の Nuun/Presto Con Fuoco/still/Poemas を聴く

Beat Furrer (1954/12/6 - ) はスイス生まれのオーストリア人現代音楽家、指揮者です。ラッヘンマンの作風から始まり、反復や穏健な特殊技法を取り入れて 1990年代から調性への試行をもって現在の空間音楽作品へと繋がります。ラッヘンマン直系ポスト構造主義ですね。
各音楽祭や音楽大学での教鞭も多く、作品はKAIROSから定期発行されています。今の時代のエクスペリメンタリズムを代表する現代音楽家の一人でしょう。

Nuun (1996)
 フラーの代表曲"ヌン"ですね。
2台のピアノとオーケストラの楽曲で、即興的なポリフォニーで細かい音の繋がりと絡みで進んで行きます。特にピアノを意識する事無く速いテンポで展開して、全休符後に音数の少ない空間音響音楽になります。そこでは一音の残響を生かした余韻の世界です。
2012年のドナウエッシンゲン音楽祭での作品等、近年の作品に通じるものが感じられます。
指揮は エトヴェシュ(Peter Eotvos) です。
ちなみにNuはブルーターニュ神話の神の名ですが、その話については割愛です。
Presto Con Fuoco (1997)
 フルートとピアノのデュオです。Nuunを単純化した様な、打音的なpfと特殊技法を含めて展開するflが絡みながら対話をする様な退位法的楽曲です。ここでも全休符を挟んでいますね。その後はより混み入った音の絡みになり、pfの音数は激減します。
still (1998)
 管弦楽曲ですね。傾向はNuunと類似性を見せてポリフォニーで小刻みな音、そして楽器の少なさが支配します。そんな音の雑木林の中に、時折見せるクラスター音が強烈な光の様です。
指揮は カンブルラン(Sylvain Cambreling) です。
Poemas (1984)
 7partsからなるメゾソプラノ、ギター、ピアノ、マリンバの楽曲です。
このアルバムの中ではやや古い作品になりますが、ここでも音数は少なく点描的です。点描と言ってももちろん音列配置的ではありません。またポリフォニー的な絡みは無く、Msは呟く様な言葉を発し、時に朗々と歌っています。音の組合せの緊張感が高い楽曲ですね。
試しにYouTubeで観てみる?

オーケストラは クラングフォールム・ヴィーン(Klangforum Wien) になります。実はベアト・フラー本人が結成した室内管弦楽団で、近年注目が高いですね。先日Blogで紹介したFriedrich Cerha、上記指揮者 Sylvain Cambreling、本人 Beat Furrer が名誉会員になっています。

ラッヘンマンもNUN(1997-1999/2003)を書いていますね。次に紹介予定です。^^v



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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