アルナルド・コーエン Cohen(pf) のピアノで聴くリスト「死の舞踏 Totentanz」と ピアノ協奏曲第1番

そもそもピアノ曲が現代音楽の出発点だった事は何回も書いていますね。そしてリスト(Franz Liszt, 1811/10/22 - 1886/7/31)がその元です。個人的にリストで言うと学生時代に聴いたベルマンの超絶技巧練習曲のイメージが強烈に残っています。
そして死の舞踏ではブラジル人ピアニストのアルナルド・コーエン(Arnaldo Cohen)です。と言う事で、今回はコーエンの死の舞踏を2つのCDで聴きますね。

死の舞踏は、グレゴリオ聖歌「怒りの日」のパラフレーズです。他の曲にも用いられている事も含め、この件は以前書いたので割愛ですw

Cohen (pf), John Neschling (cond.), São Paulo SO [BIS]
 本来のコンチェルト形式です。入りの主題「怒りの日」は強烈なオケが印象的で、ピアノが弾く主題はスロー。変奏部は時に主役はオケでピアノは縦横無尽に走り、変奏IVではエモーショナルなソロも聴かせます。小刻みなピアノ展開もあり楽しいです。コーダからフィニッシュは細かく刻まれた変奏部からカデンツァを挟んで重厚なオケと共に豪快に締めます。ヴィルトゥオーゾなピアノですが、ここでの主役はオケですね。

 このアルバムには他にピアノ協奏曲が二曲含まれています。実は Piano Concerto No.1 は今までに二回の聴き比べで9CD紹介しています。
 #1: Lang Lang , Barenboim, Sara Ott, Argerich, Lazar Berman!
 #2: Hough, Zimerman, Arrau, Lise de la Salle
実はこの曲が素晴らしいです。サンパウロ響もネシリングの指揮の元、情感豊かな演奏を聴かせています。アゴーギクが効果的で、ピアノは水を得た魚の如く自由に そして凶暴なタッチを見せてくれます。それだけでなく第二楽章のエモーショナルで美しさも際立ちます。コロコロと鍵盤を走り回るコーエンのピアノも好演で、演奏的にはこちらの方が素晴らしい! 前記9CDと比較してもこれが好みです。オケもピアノも表情豊かなヴィルゥオーゾ系です。コンサートなら総立ち!?




Cohen (pf) [NAXOS]
 コーエンのピアノソロ盤です。上記オケ盤に比べて、こちらのコーエンのピアノは豪放そのものです。オケのパートもピアノですから曲調もやや異なります。
特に入りの「怒りの日」の旋律はそのものズバリです。本来カデンツァに当たる部分も静的に入りながら強音展開の旋律へ戻ります。その後の変奏も、静的に美しいパートも見せながら基本はアゴーギクとディナーミクの効いた超絶技巧的な変奏ですね。実際、ここでのスロー&ビューティーな変奏パートはあまり巧くありません。(笑)
一呼吸置いて、コーダに繋がる変奏を刻む様に弾くと野太い音に変化しつつ強烈なフィニッシュを迎えます。
今は流行らない "大向こうを唸らせる系" のピアノは楽しいです。本来のヴィルトゥオーゾだと思いますね。ベルマンもそうでした。

 このアルバムにはもう一つの死の舞踏(Danse macabre), サン・サーンス(Saint-Saëns)が入っています。主題はもちろん異なりますが、ここでコーエンは激烈な表情を十分見せてくれて楽しめます。
二つの死の舞踏を強烈なピアノソロで楽しめますね。おすすめです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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