エトヴェシュ Peter Eötvös の アトランティス atlantis を聴く

ペーテル・エトヴェシュ(Peter Eötvös, 1944/1/2 - ) はハンガリーの現代音楽家にして指揮者として日本でも著名ですね。このBlogでも現代音楽の指揮者としてはお馴染みです。
作曲家としては、音楽祭物のCDでは紹介済みの Eotvos ですが、アルバムの紹介は多分初めてになります。
ブタペスト・ケルンで学び、 ブーレーズの創設したアンサンブル・アンテルコンタンポランの音楽監督・指揮者を引き継いでいます。ちなみに現在その籍はスザンナ・マルッキが務めていますね。プロムスへのデビュー後はBBC-SOの主席客演指揮者を務めるなど英ロンドンでの活動時期もあります。また、コンセルトヘボウ管やBPOも振り 指揮者としての活躍が目立ちますね。
現代音楽の教授職も務め、技法的には特殊奏法と電子音楽を得意として、声楽にも興味を示しています。日本の能や歌舞伎にも影響を受けていて、山海塾の舞踏家:天児 牛大 演出のオペラも手掛けていますね。
もちろんダルムシュタットやドナウエッシンゲンの常連でもあり、欧州エクスペリメンタリズムの音楽家になります。

Atralntis (1995年) : 1995 live
 オーケストラと声楽の為の楽曲で、ヴェレシュ・シャンドール(Weöres Sándor)の詩『Néma zene』を使っています。スローで美しい流れはトランシルバニアのダンスミュージックが見て取られる(by Thomas Schafer)そうですが、どうでしょう。
3 part からなる空間音響系の楽曲です。声楽は殆どヴォーカリーズに近いですね。ポリフォニーや即興系、もちろん点描的な現代音楽ではありません。長音基本の組合せで強音パートと弱音パートが明確で、その出し入れで構成されます。その中にファンファーレの様な音や、弦のピチカートの響き、電子処理や特殊奏法によるノイズ 等々を挟んであります。
IRCAMにも絡んでいる訳で、スペクトル楽派の作品の様相ですね。38分半あり、コンサートで聴きたいものです。

Psychokosmos (1993年) : 1995 live
 Eotvos本人によると、ガガーリンの宇宙飛行やビッグバン理論を元に1961年に作った Kosmos (ピアノ曲) を32年後に閃きを内なる世界に展開した作品だそうです。それでPsycho-kosmosなんですね。
激しいパートはビッグバン、浮遊感のあるパートは宇宙飛行と捉えるのは単純過ぎでしょうか。簡単に表現すると、クラスター的な強音と音数の少ない静音の空間音響系の楽曲になります。特徴的なのはどちらのパートでも緊張感が伝わる事でしょう。そこがエトベシュらしさでしょう。

Shadows (1996年) : 1996 live
 三楽章からなるフルートとクラリネットの協奏曲です。一楽章はそれに打楽器が絡む会話の様な曲で、時折オケが顔を出します。静かな会話だった一楽章からオケの絡みが増えて、パルス的に音が出て刺激が強くなりますね。三楽章ではコントラバスのボウイングが奏でる旋律から入り、オケの弦楽器が表に出て協奏曲的な色合いが強まりますが、その後は一楽章の様なパターンとの組合せです。
楽風は、嵐の前というか、暗闇を手探りで、と言う様などこか不安と緊張感があるEotvosらしいパターンですね。
試しにYouTubeで第一楽章を観てみる?

いずれもライブエレクトロニクス処理されていると思いますので、実際の会場での聴こえ方はかなり異なるのではないかと想像されますが、今の時代の現代音楽の流れです。

エトヴェシェは現代音楽の指揮者としてのイメージが強いと思います。指揮者としてはマーラーも振るそうで、興味津々です。現代音楽家の指揮者でマーラーだとブーレーズを筆頭にマデルナやセーゲルスタム等、特徴的で良いタクトがすぐに思い出されます。
日本でマーラーの第5番を振ってもらいたいですね。もちろん自作曲と合わせて。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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1.このblogで言う現代音楽
2.マーラー交響曲第5番 160CD
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