マルタ・アルゲリッチ&フレンズ Argerich & Friends/ライヴ・フロム・ルガーノ Lugano 2014 を聴く

毎年恒例のCDsetが5/17に届いて半月、やっと聴けました。今日は休みを取ったので、少しボリュームを上げてゆっくりと楽しめました。^^v
毎年毎年インプレしているので、もうこのイベントの事は書きませんw
今回はインナーケースもきれいですね。
ArgerichFriends_Lugano2014kokoton.jpg

◆CD1
① モーツァルト:『ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466』
 三回目の録音ですが、以前の様に探して比較して聴くと言う様な情熱はもうありませんね。すなおに聴いてみると、音切れ良く粒建ちの良いピアノで表情豊か、普通に素晴らしいpfなのですが曲はモーツァルト。その宮廷貴族的な和声は個人的には少々辛いです。
今ひとつアルゲチッチに元気が無い様な気がします。
  ・マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
  ・ヤツェク・カプスシク(指揮)
  ・スイス・イタリア語放送管弦楽団


② ベートーヴェン:『モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲』
 飽きるほどの名演揃いの二人、音の揃い・掛合い等々 息が合うなんて言うレベルを超えていますね。でも円熟過ぎ? ハラハラする様なスリルがちょっと足りないかも。
  ・ミッシャ・マイスキー(チェロ)
  ・マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)

 
③ ミヨー:『世界の創造Op.81b』(ミヨーによるピアノ五重奏版)
 転調の魔術師Milhaudの微妙な和声が冴えています。Quintetは出だしでやや締まりがないのですが、すぐに切れ味の良いシャープな顔を見せます。緩いスローと切れ味の強音のコントラストが心地良いです。二三楽章のジャズ風のコードも楽しいですし、五楽章の洒落た旋律も最高です。
演奏は、緩いパートをもっと透明感強く弾いてくれると好みです。処々良いのですが、全体としては今ひとつキレていません。全員を若手にしても面白かったかも。
  ・エドゥアルド・フベルト(ピアノ)
  ・ドーラ・シュヴァルツベルク(ヴァイオリン)
  ・ミカエル・グットマン(ヴァイオリン)
  ・ノーラ・ロマノフ=シュヴァルツベルク(ヴィオラ)
  ・マルク・ドゥロビンスキー(チェロ)


◆CD2
① メンデルスゾーン:『交響曲第1番ハ短調Op.11』(ブゾーニによる2台ピアノ8手版)
 今回一番期待したのがこれですね。大好きなブゾーニ編曲で連弾のピアノ二台(ピアニスト四人!)
このパターンの楽しさがアルゲリッチのルガーノですね。今更言うまでもないピアノの音色の洪水を、Buzoniの洒脱なスコアで楽しめます。ちょっとボリュームを上げて聴きましょう。
  ・酒井茜(ピアノ)
  ・リーリャ・ジルベルシュテイン(ピアノ)
  ・アントン・ゲルツェンベルク(ピアノ)
  ・ダニエル・ゲルツェンベルク(ピアノ)


② ボロディン:『ピアノ五重奏曲ハ短調』
 最近は国内のコンサートでも時折聴く事が出来るボロディンですね。そしてこのユニットがなかなか良いです。キレがあります。ロシア系主体の顔ぶれとしているのが関係しているか不明ですが、音の揃いだけでなく感情表現も統一感があってディナーミク・アゴーギクの効いた演奏は最高です。今回の目玉はこの演奏かも!
  ・アレクサンドル・モギレフスキー(ピアノ)
  ・アンドレイ・バラノフ(ヴァイオリン)
  ・ゲザ・ホッス=レゴツキ(ヴァイオリン)
  ・ノーラ・ロマノフ=シュヴァルツベルク(ヴィオラ)
  ・趙静(チェロ)


③ ブリッジ:『チェロ・ソナタ ニ短調H.125』
 なんと渋いフランク・ブリッジ(Frank Bridge, 1879/2/26 - 1941/1/10, 英) ですね。年代的にとても微妙な立ち位置で、最近再評価が進んでいる事の現れでしょうか。
後期ロマン派の末裔の様なシックでエモーショナルな曲で、処々で調性を超える新しさも加味されたとても興味深い楽曲です。
G.カプソンの濃いvcの音色が響き、pfのG.モンテーロもうまく絡んで締まりがあります。上記の様なイメージにぴったりの コラボレーションと出し入れで奥深い味わいを感じます。楽曲・演奏共に良く、これまたお薦め
  ・ゴーティエ・カプソン(チェロ)
  ・ガブリエラ・モンテーロ(ピアノ)

カピュソン表記に統一とか何とか言っていたのはどうなったのでしょう。相変わらずカプソン表記の方が圧倒していますw

◆CD3
① プーランク:『4手のためのピアノ・ソナタFP.8』
 ベテラン女性ピアニスト二人の渡り合いですね。曲がちょっと短いですねぇ、充実感を味わう前に終わっちゃいます。
  ・マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
  ・ダグマー・クロッツ(ピアノ)


② プーランク:『チェロ・ソナタFP.143』
 CD2-③ と同じくチェロ・ソナタなのですが、pfが違いますね。こちらも悪くはありません。演奏の充実感はなかなかです。どちらの曲が好きかでしょう。G.カピュソンの実力が証明されていますね。アルゲリッチの秘蔵っ子もルガーノに出て随分長いですよね。
  ・ゴーティエ・カプソン(チェロ)
  ・フランチェスコ・ピエモンテージ(ピアノ)


③ スクリャービン:『幻想曲イ短調(2台ピアノのための)』
 好きなスクリャービンの楽曲を聴くのは楽しいですね。対位法・カノンの技法を古典的に守りながら新しい和声で書かれたこの曲を2pfヴァージョンで聴くのも面白く、音の広がりを感じますね。超絶的なパートは二人で弾いても優しくなる訳ではないでしょうがw
  ・アレクサンドル・モギレフスキー(ピアノ)
  ・ダニエル・リヴェラ(ピアノ)


④ ヴァインベルク:『ヴァイオリン・ソナタ第5番ト短調Op.53』
 おおとりの登場です。えっ? マイスキーとのDuoよりこれかって? そうなんですよね、個人的にクレーメルのファンですからね。あの冷たくクールな切れ味と音色は最高です。この二人の方が繊細さと豪快さのバランスが良いと思っています。
ここでも繊細先鋭なクレーメルのvnと豪放なアルゲリッチのpfが渡り合います。ヴァインベルクの楽曲は例によって微妙な和声、個人的には半端な、ですがクレーメルの演奏だととても良い曲に感じてしまいます。(笑)
澄んだ冷たい空気の中の様です。
  ・ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
  ・マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)


 録音時期:2014年6月10-30日
 録音場所:ルガーノ、コンサートホール及び国際会議場

試しにYouTubeでLugano2014のArgerichのピアノを聴いてみる?
収録されていないチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。これが凄い!


毎年の如くですが、3枚のCDをあっという間に聴き終えてしまいますね。
裏切られる事の無いCDsetのシリーズものは、これと秋のドナウエッシンゲン音楽祭くらいでしょう。両方とも前年度版がでるのも同じですね。音楽方向はぜんぜん違いますがw

今回はCD2の三曲とクレーメルが素晴らしかったですね。聴くだけでも3時間以上はかかるのですが、とても良い時間なんですよね。良い休日でした。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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