Bang on a Can の LIVE volume1 を聴く

前回ジュリア・ウルフJulia Wolfe を紹介したので、今更のBang on a Can (以降BOAC) です。何と今まで紹介していませんでした。いつもの事ですが、大物は出しづらい…ですよねw

BOACは1987年にJulia Wolfe, David Lang, Michael Gordon の三人によってニューヨークで設立され 今やヨーロッパ、特にオランダ、でも人気ですね。Julia Wolfe, David Lang はこのブログでも紹介済みですし、Michael Gordon も好きな音楽家で近いうちにアップしないといけませんね。BOACは「最も有効な現代音楽の演奏」とS.F.クロニクルからも評価されていますね。
また演奏はトランスクリプション、例えば Philip Glass, Conlon Nancarrow の曲の様に、される事もありますし米現代音楽家作品を主に、世界初演・初録音も多々あります。
活動は多岐に及び、MASS MoCAと呼ばれる夏季講習会も開催して、その名もじって"Banglewood"と呼ばれる事もあります。もちろんTanglewood Music Festivalに対してですね。その他にも基金(People's Commissioning Fund)を募り現代音楽を支援したりもしています。
米国現代音楽の一つの長れを構築している感がありますね。

そもそも"カンがバン"という冗談の様な名前は三人が始めた現代音楽のマラソン・コンサートの名称で、バンド名ではなく活動組織で現在は現代音楽NPOになります。バンドは1992年にそこから生まれた Bang on a Can All-Stars ですね。
楽風はジャンルを超えたミニマル / ポストミニマルを主体とした米現代音楽演奏機構というイメージで、これはその1987年のライヴです。

1. Failing: A Very Difficult Piece for String Bass (Tom Johnson, 1939/11/18 - )
 ダブルベースと語りです。語りは演奏の fail と success に関していて、 "only a failed perfoemance can succeed" にキーが有る様です。本来はミニマリストのジョンソン作です。
音楽よりも語りに耳が集中してしまいますね。

2. Evening Chant (Willam Doerrfeld, 1964/4/3 - )
 ジャズとクラシックのピアニストにして作曲家のドーフェルドの Emulator sampler による電子音楽で肉声をベースに構成された電子音でキーボードにるノイズです。狂気的でDJ的な要素も感じますね。キーボードで声をサンプリングして音を出す、安いものでも簡単に出来ますよね、そんな音を主体に 強烈にした感じです。
ちなみにかけていた時、奥の部屋にいた娘が出て来て文句を言われました。とにかく変わっています。

3. Relations To Rigor (Scott Lindroth)
 テープと電子音の楽曲で、ミニマルですね。Lindrothはミニマリストではないそうですが。電子処理はrigorous systems によるとあり、オリジナルのソフト処理の様ですね。パルス音だけではないのですが、印象はパスルです。

4. Strange Quiet (Michael Gordon, 1956/7/20 - )
 バン・オン・ア・キャン設立者の一人、ポストミニマリストのゴードンの曲は7拍子 9拍子と言った変拍子のミニマルになります。静的な電子音による抑揚の抑えられた単音の繰り返しです。まさに表題の通り…
後半はペースが上がります、ギター部分がありプログレ・ロックの残光を感じます。

5. The Vermeer Room (Julia Wolfe, 1958/12/18 - )
 同じく設立者の一人、ジュリア・ウルフがVermeerフェルメールの絵からインスピレーションを受けた代表曲の一つです。室内楽で、基本は長音静的イメージで旋律は存在しません。うまくいえませんが、印象主義的と解説にはありますね。まぁ騒がないから表現主義ではないでしょうが…
ありげ、といえばそんな感じですが これで Julia Wolfe の印象が決まるのは怖いですねw

6. Luv Time (Evan Ziporyn, 1959/12/14 - )
 ピアノと管楽器によるジャズライクな和声を感じる楽曲ですね。前半はミニマルベースのフリージャズといった感じです。ピアノの高音での単純音階が特徴的で、それに管楽器群が旋律を作っています。基本4beatでしょうか? 後半はリズムが明確に変化してよりフリージャズの香りが強くなりますね。

7. Two Bits (Allison Cameron)
 打楽器群による先鋭的な楽曲です。底流を作る細い音群が静的空間を作り、そこに各打楽器が個別にからむ展開です。ベースは静的空間で、打楽器の空間音響系音楽ですね。
心地良い緊張感が溢れます。

録音は古い現代音楽ですが、単なるクラシックベースの前衛を超えた今の時代の音ですね。お薦めです!

試しにYouTubeで観てみる?
このアルバムには入っていない創設者の一人 David Lang の cheating, lying, stealing です




他にも素晴らしい作品がBOACから発表されています。オールスターズのアルバム等所有があるのでまた。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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