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ブライアン・ファーニホウ Ferneyhough の Complete Works for String Quartet & Trio を聴く

ブライアン・ファーニホウ(Brian Ferneyhough, 1943/1/16 - ) の弦楽四重奏曲集ですね。GWはそんなCD3枚組を聴くには最高のタイミングです。
現代音楽「新しい複雑性(New Complexity)」のビッグネイムですしファーニホウについては何回も紹介しているので、ここでは割愛です。(こちら"このブログで言う現代音楽とは"にもどうぞ)

今の時代の現代音楽?!につながる前衛「新しい複雑性」は、超絶技巧性だけでなく極端なパラメーターの分離といった譜面・読譜の難解性がありますから、聴くだけではわからない事もあります。

とは言え、ファーニホウは尖鋭的にして刺激的、難解の典型ですね。鋭い刃物の様な切れ上がる弦楽曲とでもいう様なw。居合抜きの型の様に、動きの中に瞬間的な音のアタック感が強烈です。もちろん旋律など存在しません。
個々の曲にコメントはしません。例えば初期作品の一番(1967年)より二番(1980年)の方が音数が少く…とかは出来るでしょうが、通して聴くとあまり意味があるとは思えませんね。楽譜を読み込むだけの能力も残念ながらありませんし。(汗) やっぱり音に浸る事でしょう。その上で作曲技法・等を確認しましょう。
これじゃ何言ってんだかわんない??!! やっぱり試しに聴いて感じるのが良いですよね、きっと。
試しにYouTubeで観て見る?
なんと2010年ドナウエッシンゲン音楽祭のArditti Quartet によるString Quartet No.6 世界初演です!


以前も紹介した弦楽四重奏曲第四番(1989-90年)は、唯一声楽を含んでやや趣を異にするでしょうか。ソプラノ・パート(Claron McFadden)はシュプレッヒゲサング的で、声楽的特殊技法ではありませんが技巧を必要とする難曲です。弦楽パートは他の弦楽曲と同じく切れ味鋭い演奏ながら、声楽との駆け引きで音をコントロールしています。全体の流れに関しては何ら変わる事はありませんが。
その他、弦楽三重奏曲(1995年)も含まれていますが、これはプログラミングのみで作曲されていて極端なパラメーター展開もあるとの事ですね。

まずはファーニホウの弦楽四重奏曲に浸れる事は間違いありません。前衛に麻痺して初めて興味が湧く??!!かもw
購入は、もちろんアーヴィン・アルディッティ率いるアルディッティ弦楽四重奏団Arditti Quartetです。
このアルバムが素晴らしいのは1967年のSonatas for String Quartet から2010年の 6th String Quartet までが作曲年順に納められている事ですね。年とともに進む楽曲の変化は現代音楽では大切ですよね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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