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マーラー 交響曲 第5番 名盤・珍盤 175CD 聴き比べ [#8/CD:111-125]

グスタフ・マーラー(Gustav Mahler, 1860/7/7 - 1911/5/18)の交響曲第5番(Symphony No.5)の聴き比べも、8回まで来ました。
今回 #8 は15CDsの紹介、計125CD。所有分で3枚以上のアルバムを残した指揮者は紹介してしまいましたので、2枚のCDを出している指揮者をメインに聴いてみました。


【参考】
 ★:名盤 (一般的いわれている…と思う盤)
 ☆:個人的お勧め
 ㊟:とっても変わっています

[リスト] 現在 #12回 175CDまで
 #1:15CD
バーンスタイン[x5 ★☆], カラヤン, プレートル[★], 小澤征爾, ジンマン[★], モリス[㊟], ブロムシュテット, ドゥダメル, ドホナーニ, マーツァル[x2]
 #2:20CD
M.T.トーマス[★☆], テンシュテット[x6 ★☆], ベルティーニ[x2], ノイマン[x3], 小林研一郎[x4], ザンダー, シノーポリ, 飯森範親, 井上道義[☆]
 #3:25CD
インバル[x4], セーゲルスタム[☆], ノット, ダーリントン[☆], ルドルフ・シュワルツ[㊟], スワロフスキー, レヴァイン, 戸山雄三, ノリントン, ロジェヴェン[㊟], ズヴェーデン, 佐渡裕, 尾高忠明, 若杉弘, ルイージ, ホーネック, ヴィト, シェルヘン[x4 ㊟]
 #4:20CD
ハイティンク[x4CD ☆], ブーレーズ[x3 ★☆], メータ[x3], クーベリック[x3], ショルティ[x3 ★], デプリースト, バルビローリ, バルシャイ[☆], バレンボイム
 #5:5CD アバド追悼
アバド[x5 ★☆]
 #6:15CD
マゼール[x3], ナヌート, テミルカーノフ, ホーレンシュタイン, スウィトナー[☆], 上岡敏之, 井上喜惟, 西本智実, ベシェック, N.ヤルヴィ[☆], アルブレヒト, I.フィッシャー, 堤俊作, フェルスター
 #7:10CD
ガッティ, レヴィ, コンロン, リットン, ファーバーマン, クライツベルク, アブラヴァネル[㊟], フェルツ, 大植英次, マッケラス
 #8:15CD 本投稿
サラステ[x2 ☆], ギーレン[x2], M.シュテンツ[x2], ジェラード・シュワルツ[x2], ヘルビッヒ[x2], フェドセイエフ, リンキャヴィチウス[㊟], フリーマン, タバコフ, ラート
 #9:15CD
カサドシュ, ヘンヒェン, ノイホルト, インキネン, コンドラシン[x2], オストロフスキー, ポポフ[㊟], ミュンフン, マック・カーロ, オラモ, ダニエル, アルミンク, アシュケナージ, ヴァイネケン
 #10:10CD
ゲルギエフ[x3 ☆], ラトル[★☆], ジークハルト, ロンバール, マデルナ[㊟], リーパー, ヒルシェ, 山田 一雄
 #11:10CD
シャイー[x2 ★], スラドコフスキー, シーヨン, ワールト[☆], エッシェンバッハ, シップウェイ, P.ヤルヴィ, ネルソンス[☆], スターン
 #12:10CD
ハーディング, A.フィッシャー[☆], ロト, スヴェトラーノフ[x2], ヴァンスカ, ヤンソンス[x2 ★], ワルター[☆], ミトロプーロス, ケンペ, ロスバウト, パレー, ホーレンシュタイン, ラインスドルフ, アンチェル, 資料的音源(アダージェット)他



ユッカ=ペッカ・サラステ, Jukka-Pekka Saraste (2録音)

シベリウス音楽院で指揮を学んだフィンランド人指揮者サラステ。ちなみにシベリウス音楽院で指揮を学んだ同期にはサロネン、ヴァンスカがいますね。



(#1)
Finnish Radio SO
[Virgin] 1990-5


サラステがフィンランド放送交響楽団の首席指揮者を務めていた時代のマーラー5になります。ちなみに サラステはかつて第2ヴァイオリンの一員として同楽団に在籍していましたね。

第一楽章・第二楽章
メリハリのある葬送行進曲は陰鬱では有りません、適度なペース変更と共に第二主題へ展開します。癖の少ない第一楽章です。第二楽章は山と谷がハッキリした楽章ですが、ややソフトタッチに展開します。
第三楽章
ゆったりとしたスケルツォで まさに優美なのですが、ともするとやや緩さを感じてしまいます。その微妙さが残念です。
第四楽章・第五楽章
それを受けてかアダージェットも淡々と流れます。最終楽章の入りは冷静に入るのですが、ややテンポが速く微妙なディナーミクが気になりますね。一部演奏もちょっと…でも山場やコーダは豪放で悪くなく、最後は約束通りアッチェレランドで駆け抜けます。


端正で澄んだマーラー5番ですが処々で流れが落ち着きません。北欧らしい透明感のある演奏に終始して欲しかったかな。





(#2)

WDR Sinfonieorchester Köln
[Profil] 2013-6/15


これはフィンランド放送響から23年後、ケルンWDR交響楽団の首席指揮者になってからの比較的新しい録音です。

第一楽章・第二楽章
まさに重厚な葬送行進曲の第一楽章の入り、そして生き生きとテンポアップの第二楽章へと見事に繋げて行きます。第二楽章は荒々しい第一主題から緩やかで美しいチェロの第二主題へと流れて、その後もこの楽章らしく表情豊かで見事です。
第三楽章
スケルツォは軽やかで優美、第三主題の変奏も深遠で長いこの第三楽章も全く飽きさせませんね。聴きもののホルンの演奏もコーダも決まってます。
第四楽章・第五楽章
アダージェットは実は個性的、緩やかなアゴーギクが効果的に薄く冷たい切迫した空気を作っています。最終楽章はスローに軽やかにスタート、高原の朝の様な爽やかさから第一主題 第二主題を絡ませて清涼的に上げて行きます。最後の山場からコーダは壮大にして雄大、見事なアッチェレランドで締めくくります。


このライヴの素晴らしさは、暦年のマーラー演奏によるケルンWDR響の実力なのか、はたまた年を経たサラステの境地なのか、まさに王道の響きです。近年発売されたマーラー5番の中では最高でしょう。所有する中でもBest 5に数えますね!




ミヒャエル・ギーレン, Michael Gielen (2録音)

個人的には何と言っても現代音楽でのイメージが強いギーレン、"冷血"指揮者などとも言われますがマーラーも得意としていて第五番は二つの録音を残していますね。



(#1)
Rundfunk-Sinfonieorchester Saarbrücken
[Altus] 1971-2/11.12


ギーレンとザールブリュッケン放送響のマーラー5番です。

第一楽章・第二楽章
独特のアゴーギクを振る葬送行進曲は重厚というよりも透明感、第二主題も極端にスピードは上げません。第二楽章でもシンプルな展開でマーラーの意図よりもややサッパリ系でしょう。
第三楽章
ここでも同じ傾向で、クドさは有りませんが軽快と言う訳でもありません。気になるのはオケが今ひとつ、この楽章だけでなく、と言う事でしょうか。ここでも微妙なアゴーギクと解釈を感じますね。
第四楽章・第五楽章
特徴的な軽妙感のある入りのアダージェットはやや速めの演奏です。最終楽章でも一味違う軽さとテンポで登って行きます。やや締まりが無いのが残念ですが、コーダからフィニッシュはアッチェレランドを効かせます。


独特な解釈は悪くないのですが、管楽器に締まりが欠けて見晴らしが悪いマーラー5です。





(#2)
SWR Sinfonieorchester Baden-Baden und Freiburg
[haenssler] 2003-12/9.10


Altus録音から32年後のミヒャエル・ギーレンが終身客演指揮者を務める、手兵のバーデンバーデン・フライブルクSWR響とのマーラー5番です。最高の現代音楽のユニットの一つですね。

第一楽章・第二楽章
迫力の響きと独特の揺れを感じる葬送行進曲です。第二主題への変化も自然に入れるほどで、極端な速度変化は与えません。その後も個性的なアゴーギクと重厚さの第一楽章です。続く第二楽章も似た展開ですが個性は押さえ気味、迫力と流れの良い素晴らしい組み立てです。
第三楽章
スケルツォは明確に表現されて、演奏も解釈も洗練されています。処々に現れる独自性も効果的で長い楽章を惹き付けますね。この楽章の一つの完成形かもしれません。
第四楽章・第五楽章
微妙な軽快感と速めのアダージェットは個性的です。最終楽章は揺らぎを感じる演奏で上げて行きますが、緩めでかったるい感じが残るのが残念。中盤の山場もややもっさりですが、ラストはアッチェレランドで逃げ切ります。


Altus盤からやや牙は抜かれたものの個性的で鳴りの良いマラ5。一二部は最高、三部は…




マルクス・シュテンツ, Markus Stenz (2録音)

タングルウッドでバーンスタインや小澤征爾にレクチャーを受けた事のあるドイツ人指揮者シュテンツはケルン歌劇場を含むケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の音楽監督(2003–2014)を務め、今はソウル市立交響楽団の常任指揮者ですね。
現代音楽ではH.W.ヘンツェのオペラの指揮を数多く手がけています。



(#1)
Melbourne SO
[ABC] 2002-2


シュテンツがメルボルン響の首席指揮者を務めた時代のマーラー第5番です。

第一楽章・第二楽章
スローにしてメリハリのある葬送行進曲は特徴的で陰鬱さは薄いですね。テンポを切り替えて明瞭な第二主題へと展開するのもgoodです。静的な第一楽章からハイテンポでキレの良い第二楽章第一主題です。でもこの第二楽章全体としても印象はやはり静的に感じますね。
第三楽章
第一主題の変奏から第二主題、そして第三主題まで美しく流れて行きます。この展開は飽きそうなのですが、独特の感性で聴かせますね。コーダは強烈です。
第四楽章・第五楽章
アダージェットは感情を抑えた美しさが際立ちます。この展開ならではの甘美さよりも澄んだ凪の様な空気を感じます。一つの完成形のアダージェットですね。最終楽章は以外にも始めからテンポよく進めて行きます。中盤の山場は弱いものの最後の山場からコーダは切れ味ある超ハイスピード、お見事!


とにかく静的美しさが特徴的なマーラー5です。マーラーの譜面指示に対しては違和感があるものの、個人的にはこの解釈も有りですね。





(#2)
Gurzenich-O. Koeln
[OEHMS] 2009-1/26-29


メルボルン響との録音から7年後、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の音楽監督時代のマルクス・シュテンツの指揮です。

第一楽章・第二楽章
メルボルン時代に比べ、第一楽章から大きく変化していますね。いかにもドイツ的な葬送と行進の色合いが強い第一主題、約束のペース変化で第二主題と王道の展開です。第二楽章も暴れながら入り、チェロの第二主題できれいにスローを取り戻します。この楽章らしくバランスの良い荒れ方です。面白いのは静音部で、メルボルン時代のシュテンツの様な美しさが顔を出しますね。
第三楽章
スケルツォは微妙な揺さぶりを感じるのと一部でホルンの不安定さが気になりますね。やや長さを感じてしまいます。
第四楽章・第五楽章
アダージェットは甘美さは適度にしながら抑揚を感じる演奏です。最終楽章はボリューム感ある流れです。ラストの山場からコーダは速め、期待を裏切らない迫力です。


ユッカ=ペッカ・サラステの2枚にも感じましたが、ドイツのオケを振るとどうしてもこういった風の演奏になるのでしょうか、不思議ですね。正攻法で悪くはないのですが…




ジェラード・シュワルツ, Gerard Schwarz (2録音)

トランペット奏者としても著名な米国の指揮者シュワルツは、シアトル交響楽団の創設に関わり1985-2011年の長きに渡り音楽監督を務めました。その間に米20世紀作曲家の録音を重ねたのは良く知られていますね。



(#1)
東京PO
[Fun House] 1994-8/30


シュワルツが、渋谷文化村オーチャード・ホールで東京フィルを振ったマラ5。ジャケットにBunkamuraと入っています。

第一楽章・第二楽章
第一楽章は音の粒立ちが明瞭、癖は少く聴き易く安心感があります。第二楽章も同じ様に特殊な解釈は入らず明瞭な音使いで聴かせます。
第三楽章
ここではマイルドで、揺さぶりはなくフラット気味です。
第四楽章・第五楽章
アダージェットの入りでハープの弾き音が強く気になりますね。夏の落日を望む様なアダージェットで、個人的にはもっと細く切れ味鋭い冷たい美しさが欲しかったですね。最終楽章では一転、揺らし気味のアップテンポで展開されます。このパターンはライブでは盛り上がりますね。


抑揚を押さえたフラット気味な演奏なのに全体のバランスが良いマラ5です。東京フィルも破綻を見せずに好演ですね。





(#2)
The Colburn O
[YARLUNG] 2011-12/3


東京フィルとの録音から17年後のシュワルツ、米西海岸のコルバーン管弦楽団(コルバーン・スクールのオケ)との演奏です。

第一楽章・第二楽章
速い第一楽章第二楽章はドンシャン系でメリハリが強いです。もう少し落ち着いてもいい様な感じですね。
第三楽章
ちょっと締まりがありません、各楽器が織り成すといった感が欠けるパートが散在しています。特に一部管楽器が... アゴーギクを振ってはいるのですが眠くなります。
第四楽章・第五楽章
アダージェットは流れに滑らか不足して身を委ねられず、細切れ窒息みたいなw 演奏は暖色系で暑苦しいアダージェットかな。
最終楽章は落ち着きに欠けますね。もう少し穏やかな流れから上げて欲しいところですが、これは第四楽章からの流れなので仕方ありません。コーダも今ひとつスッキリとは行きませんね。


音(録音)は悪くありませんが、イマイチ作り込み不足なマーラー5番。速いというよりも せっかち。まぁ、若手楽団ですから速いタクトならこうなる...かな




ギュンター・ヘルビッヒ, Günther Herbig (2録音)

チェコスロバキア出身のドイツの指揮者でシェルヘンやカラヤンと言った指揮者の影響もありますね。凡庸との評価が強いのですが本当にそうでしょうか。



(#1)
Berliner Sonfonie-Orchester
[Berlin Classics] 1983?


東ドイツのベルリン交響楽団との演奏です。これが凡庸とは思えないのですが…

第一楽章・第二楽章
美しさを感じる第一楽章の第一主題は葬送行進曲感はやや薄く 強音パートでは炸裂、第二主題ではいきなりのスピードアップで暴れ気味です。第二楽章もハイスピードで暴れ気味の入りですが第一楽章同様に緩急強く展開されますね。
第三楽章
バランスの取れた演奏ですが、それでも強音パートではやや暴れます。この辺りは癖が強いです。
第四楽章・第五楽章
感情移入の少ないアダージェットから最終楽章へ。緩い演奏から徐々に上げて行く王道展開ですが、後半の山場からコーダは爆裂です。


揺さぶりの強いマーラー5番です。特にアゴーギクというよりも強烈なスピード感の変化は個性的です。オケも下手なのか情熱なのか…くせ者盤ですね。嫌いじゃありませんが。(笑)
Berlin Classics盤でデジタル・リマスタードされています。





(#2)
BBC PO
[BBC] 1984-3/27


上記BSOから一年後のBBCフィルハーモニー客演のギュンター・ヘルビヒになります。

第一楽章・第二楽章
入りから変な音が…怪しいw 薄味の葬送行進曲かと思いきや強音パートでは叫びます。第二主題の入りでもtpがちょっと変ですが流れは一般的です。第二楽章も第一楽章からの流れを引き継ぐ感じで個性は強くありませんが処々で演奏が怪しいですw
第三楽章
全体的にはフラットで長く感じて飽きますねぇ。それなのにコーダだけ異常に元気!
第四楽章・第五楽章
アダージェットは非感情移入型。弦楽器とハープだけなので展開がどうであれ 美しさは決まるのですが、なぜか中盤の高音部が不安定です。最終楽章は穏やかな入りから癖はなく上がって行きます。やや退屈ですが、コーダからラストは見事な大アッチェレランドです。


強音パートは元気ですが弱音パートはモッソリ。何だか演奏、特に管楽器(tp)、が怪し気なマーラー5番です。

それにしても この Death in Venice のジャケットは無いですよねぇ。このアダージェットではアッシェンバッハは死を迎えられません…
(汗)




ウラジミール・フェドセイエフ, Vladimir Fedoseyev

Tchaikovsky SO of Moscow Radio
[RELIEF] 2000-8/30, 9/2,3


フェドセイエフ自らが育て上げた手兵、長く音楽監督を務めるモスクワ放送交響楽団とのマーラー第5番です。

第一楽章・第二楽章
第一楽章は特徴的な解釈を感じない ごく自然な流れ。第二楽章は多少のアゴーギクを感じます。それと乱れも若干気になります。
第三楽章
落ち着きが無い感じで各パートがギクシャクしたり、テンポの取り方に癖も感じますね。でもコーダはうまく締めています。
第四楽章・第五楽章
アダージェットはなぜか急いでいる感じで入るのですが、全体としては抑揚の薄い演奏です。第五楽章のテンポも不思議なアゴーギクで進んで行き、いまひとつ煮え切らないままコーダへ。


多少暴れたり 乱れたりと 落ち着かないマラ5ですね。




ギンタラス・リンキャヴィチウス, Gintaras Rinkevičius


Lithuanian State Symphony O
[aurea] 2005/10-1

Gintaras Rinkevičius

自らが主席指揮者と音楽監督を兼ねるリトアニア国立交響楽団を指揮するリンケヴィチウスのマーラー5です。

第一楽章・第二楽章
スローで派手な音の葬送行進曲で始まる第一楽章、元気な第二主題に繋げます。第二楽章第一主題はtpのバランスが変ですね、録音もしくはミキシング時の問題かもしれませんが。それにしても歯切れや一体感に欠ける気がします。元気っぽいのは良いのですが。と、考えていたのは間違っていた事がわかりました。
第三楽章
間が抜けた様なホルンの入りにモッソリしたスケルツォ、変です、そして厭きますw
第四楽章・第五楽章
弦楽器群の鳴りと揃いが悪いアダージェットは珍しいですね。しゃくる様なウネリは何? バランス悪くせっかちに進んで行く最終楽章はメタメタ、コーダはハイスピードでバラバラ。でもブラボー!


とにかく変です! 所有CDの中でも下手でヘンテコなマラ5を代表する一枚。何でも良いけど もう少し練習してからじゃない?!

 

 
ポール・フリーマン, Paul Freeman

Czech National SO
[CARLTON] 1998-1/28

Paul Freeman mahler No5

既に引退している米国人指揮者フリーマンがチェコ・ナショナル交響楽団の首席指揮者になって2年目の録音になります。

第一楽章・第二楽章
色合いの薄い葬送行進曲の第一楽章は第二主題もほどほどな感じです。第二楽章も微妙なクセは許容範囲で特質すべくは無いのですが、まぁ安心感はありますね。切れ味は今ひとつですが…
第三楽章
軽快なスケルツォで全体が標準的なのですが、抑揚が薄く長い楽章で眠くなるかもしれません。
第四楽章・第五楽章
アダージェットは弦楽器の数が足りない?といった感じ、かつ情感は抑えめで薄味です。最終楽章もゆっくりとしたリズムで上げて行きますが、締まりが無く惹き込まれる何かが足りません。


練習中の様な なんとなく標準的、ダラ〜っと長く感じるマーラー5です。


 

エミール・タバコフ, Emil Tabakov

Sofia PO
[Capriccio] 1988-10

CDは見つかりませんが、同じ(ジャケットの)mp3が入手可能の様です。

ブルガリアの指揮者タバコフが首席指揮者を務めたソフィア・フィルを振ったマーラー5です。

第一楽章・第二楽章
癖の無い第一楽章、安定した葬送行進曲から第二主題は保守本流的風合いで安心して聴けますね。第二楽章も繋がりよく入って緩急、マーラーの指示した荒々しさも再現されています。
第三楽章
ややもたつき気味のホルンですが華やかなスケルツォの第三楽章も飽きさせない厚みのある演奏です。微妙な金管楽器群がちょっと残念ですが。
第四楽章・第五楽章
ここでも前の楽章からの流れが良く心安らぐ入りのアダージェットで、途中から情感は強めで個人的な好みではないのですが全体の流れからは悪く有りません。最終楽章もリズムよくコーダに向かう展開です。うねりを作る様に上げて行き、コーダの盛り上げもフィニッシュのアッチェレランドも決まります。


悪くありません。管楽器がビシッと決まったらかなりの好演のマラ5、ホントもう一息!




ジェルジ・ラート, György Ráth

O. Giovanile Italiana
[CAROMAN] 1992-11/2


CD(所有はイタリア盤)は見つかりませんが、このmp3が演奏時間から言っても同じものと思われます。何も詳細記述がありませんが…

タングルウッドでバーンスタインや小澤征爾に学んだハンガリー人指揮者のジェルジ・ジェリヴァーニ・ラートGyörgy Győriványi Ráthが、1980年創設のイタリアのユース・オーケストラ オルケストラ・ジョヴァニレ・イタリアーナを振ったマーラー5です。ラートはFormer Teachersには入っていませんね…

第一楽章・第二楽章
あっさりとした葬送行進曲の第一楽章は第二主題もライト級の展開。第二楽章も軽い感じながらディナーミクをうまく使って適度な抑揚を付けていますね。
第三楽章
軽快感が伝わり、そして適度な揺らぎと間もありなかなか聴かせます。演奏は若さを見せてしまいますが、この解釈は好みかもしれません。
第四楽章・第五楽章
アダージェットはやや重めの展開でもたれる感じです。最終楽章はリズミックに上げて行きますが、少々乱れ気味。でも後半に近づくにつれて気分の高揚は感じられます。最後の締まりが少々残念ですが。


ユースらしく強音パートでは元気いっぱいですが、やっぱり管楽器と打楽器が弱いですね。ユースだとPMFの最終日などの様に、コーダとフィニッシュは発散された元気さを期待しますね。







まだまだありますが、マーラー5番だけ聴くわけにも行かないのでのでまた次はしばらくしてからですね。コンサートだと次は来年2016年1月27日にダウスゴーNJPのマーラー第5番が注目ですね。^^v



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。


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