2015年5月来日サーリアホのオペラ「遥かなる愛 」からCinq reflets de L'Amour de loin ・他を聴く

以前から紹介している北欧を代表する現代音楽家の一人、スペクトル楽派を代表する一人でもある カイヤ・サーリアホ(Kaija Saariaho, 1952/10/14 - ) 。今回は武満徹作曲家賞(5/31/日)の審査委員を務めますね。
来日記念?コンサートはその前々日(5/29/金) クラリネット協奏曲/Kari Kuriikku(cl)でした。もちろん発売当日にチケットをキープ! ところが後日、その前日(5/28/木)に何とオペラ「遥かなる愛」が追加になりました!
これは困った…、その前週末にもリンドベルイ(tb)のコンサートを入れている…流石にそこまで連チャンはキツイので残念ながら見送りました。[後日追記]結局行く事にしました。(汗)
でもCDでは「遥かなる愛」をベースにした簡易版?「遥かなる愛 による5つの黙想」を所有しているのでインプレしましょう。
以下、演奏はユッカ=ペッカ・サラステ指揮 フィンランド放送交響楽団になります。

Cinq reflets de L'Amour de loin (Five Reflections on Love from Afar) は、2002年作のストックホルム・ロイヤル・フィル委託作品で、Amin Maalouf原作による吟遊詩人ジョフレ・リュデルを主人公にしたオペラL'Amour de loin (Love from Afar 遥かなる愛 / 2000年)を5Partsの交響曲形式に手直ししたものになります。
(ストーリーは同じですが、各Partとオペラの幕の関係は少し異なります)
原作オペラは登場人物三人で"愛と死"がテーマです。
[あらすじ]
 12世紀のフランス、ボルドー近くのブライの王子で吟遊詩人ジョフレ・リュデルと、トリポリに住む伯爵未亡人クレマンス、そして二人を取り持つ巡礼者の三人。
[Part1] クレマンスが憧れを歌います。[Part2 = 第1幕]それを夢で見たジョフレがそのシーンを物語ます。巡礼者によってその女性が実在する事を知らされます。[Part3 = 第2幕] 巡礼者はクレマンスにジョフレの「遥かなる愛」の詩を伝えると、それがジョフレ本人の歌になります。[Part4 = 第5幕] ジョフレはトリポリ行を決意しますが、その途中病魔に侵されクレマンスに抱かれて死を迎えます。[Part5 = 第5幕] 修道院に入ったクレマンスが愛の崇高さを歌ってエンディングを迎えます。

陰鬱でスローな音響音楽が背景に回る 暗く美しい楽曲です。もちろん主は歌唱ですね。サーリアホのオペラは極端なAvant-Gardeではないですから、話の展開がわかって毛嫌い?しなければ十分普通!?ですw 近いイメージならバルトークの青ひげ城でしょうか。もちろんストーリーはこちらの方が所謂(いわゆる)オペラ的ではありますが、そこは現代音楽です。
「遥かなる愛」のコンサート形式をより短縮して演奏しやすくした感じになりますね。

Nymphea Reflectionは以前紹介したKronos Quartetの為に書かれたNympheaを電子音楽化したものです。Nympheaは以前紹介していますね。ちなみに最終章の詩はArseni Tarkovskyになります。
 ショートボウによる細かい反復が支配する変化の少ない弦楽四重奏曲ですが、展開はラストで変化してソロのvnや呟きの様な声楽が入ります。空間音響系の印象は薄く、ノイズ系現代音楽と言った感じですね。
エレクトロニクスもディレイやループといった音質変化の無い処理ならば、CDで判別は難しいですね。

Oltra Mar(Across the sea) はオペラの習作ともいう位置づけの作品で1999年にニューヨーク・フィルの為に書かれています。7楽章構成でコーラスが入り、第二・四・六楽章には朗唱があります。テーマは海になぞらえて宇宙の真理を求める航海という壮大さです。また朗唱部は、愛と時、そして死になります。サーリアホはこの曲の第6楽章をジェラール・グリゼー(Gérard Grisey, 1946/6/16 - 1998/11/11)、師事したスペクトル楽派の雄、に献呈しています。ちなみにグリゼーはこのパートの制作中に死亡してます。
 スペクトル楽派の音響音楽です。拍は存在していてヴォーカリーズも楽器同様の使われ方になります。打楽器の響を使い、管弦声の長音音階の連鎖が織りなす重厚な空間系音楽ですね。面白いのはtextが入るパートで、やや宗教曲の様になります。個人的にはミサやレクイエムの様な。
試しにYouTubeで聴いてみる?



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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