オペラ:ミラノ・スカラ座 2014/2015シーズン開幕公演 歌劇『フィデリオ』ベートーベン を NHK BSプレミアムシアターで観る

2014年12月7日 のミラノ・スカラ座 2014/2015シーズン開幕公演 歌劇『フィデリオ』がNHKで放送されましたね。約三ヶ月で見られるとは、なんとも良い時代になりました。
バレンボイム(Daniel Barenboim)がミラノ・スカラ座で音楽監督を務める最後のシーズンになりますね。ちなみに2017年からリッカルド・シャイーになります。
TeatroAllaScala_2014-15_-FidelioNHK.jpg

ストーリーは、政治犯として捕われの身となった夫(フロレスタン)を助ける妻(レオノーレ)の話です。男に化けて(フィデリオを名乗り)牢獄番人に雇ってもらいながら助けだす中で、そのフィデリオに恋する娘(マルツェリーネ)の話等が挟まれているという展開ですね。

実はベートーベン唯一のオペラ『フィデリオ(1814年)』は苦手の一つです。
歌唱で言えば主なアリアは一幕の最後前フィデリオと二幕の冒頭のフロレスタンですが、アイーダ(1871年)の様な息も絶え絶えのアリアでもなく、それが良いとは言いませんが…、 印象的なフレーズでもなくイマイチ。合わせて重唱二重唱三重唱と言った重唱が多いのですが、トスカ(1900年)の様に互いの心情が迸るくらいの絡みもなく、良いのはラスト二人(フロレスタンとレオノーレ)の重唱だけですね。
役割的にはレオノーレは本来強い女性のはずなのですが、カルメン(1875年)やトスカの様に個性的役割が与えられているわけでもなく、自ら女性であるレオノーレを名乗るシーンも平凡。
ストーリーもラ・ボエーム(1896年)の様な洒脱さや涙を誘うな情感があるでもなく、ドン・ジョバンニ(1787年)の様に笑いとエンディングの迫力があるでもなく、と言った感じです。個人的に一番感じるのは、山場の設定が大団円だけ。本来の山場になるのは地下牢のラストと思いますが、唐突に終結して盛上りに欠けると言う事でしょうか。
同じドイツでもワグーナーの楽劇と比較なんてありえませんね。

で、今回はと言うと、歌唱はフォークト(Klaus Florian Vogt)とエルトマン(Mojca Erdmann)が好みでした。そもそも今回のを見ようと思ったのもフロレスタン役がフォークトだったのがその理由です。個人的にフォークトのやや高い(リリコ?)テノールは好みですね。古いですがペーター・ホフマン(Peter Hofmann)の様な非主流派ヘルデンテノール?としての方が今や著名でしょうか。
エルトマンも2014年ザルツブルク音楽祭『ばらの騎士』でのゾフィー役でも良かったですね。可愛い役をやらせたらピカイチです、もぅ39歳なんですねぇ。
主役のレオノーレ役のアニヤ・カンペ(Anja Kampe)は演技も声もまぁまぁの感じです。でもタイトル・ロールを歌い、出っぱなしですからダントツ一番のカーテンコールをもらっていました。まぁ得意とするのはワーグナーですからね。

演出と美術・衣装がオペラではポイントになりますが、シェークスピアなどで有名なデボラ・ウォーナーの演出はやや古典的で、美術・衣装のオボレンスキーの現代風なイメージとは少し落差を感じましたね。

<出 演>
 フロレスタン[囚人] クラウス・フロリアン・フォークト
 レオノーレ[フロレスタンの妻 男装してフィデリオと名のる] アニヤ・カンペ
 ドン・フェルナンド[大臣] ペーター・マッテイ
 ドン・ピツァロ[典獄] ファルク・シュトルックマン
 ロッコ[監獄の番人] ヨン・グァンチョル
 マルツェリーネ[ロッコの娘] モイツァ・エルトマン
 ヤキーノ[門番] フロリアン・ホフマン

 <合 唱>ミラノ・スカラ座合唱団
 <合唱指揮>ブルーノ・カゾーニ
 <管弦楽>ミラノ・スカラ座管弦楽団
 <指 揮>ダニエル・バレンボイム
 <美術・衣装>クロエ・オボレンスキー
 <照 明>ジャン・カルマン
 <演 出>デボラ・ウォーナー



テーマ : オペラ
ジャンル : 音楽

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