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ヘルツキーHölszky の Wie ein gläsernes Meer, mit Feuer gemischt…を聴く

シュツットガルトで活躍する女性現代音楽家アドリアーナ・ヘルツキー(Adriana Hölszky、1953/6/30 - )はルーマニア生まれで後に一家でドイツに渡り、ピアニストとしても活動しながらダルムシュタット音楽祭の講師やIRCAMでセミナーを務める等の活躍をしていますね。ラッヘンマンの先輩でもある「シュトゥットガルト様式」の創始者Milko Kelemenに師事していて、欧州エキスペリメンタリズム系現代音楽家という事になるでしょう。1995年には秋吉台国際現代音楽セミナーにも参加しています。
Bremer Freiheit等の現代オペラで名をはせていますが、作風は電子音と打楽器群による空間音響ですね。テープや特殊奏法、近年の演奏の難しさも含めて今の現代音楽の主流的な音の一つになるでしょうか。もちろん音列配置的ではありません。

『Wie ein gläsernes Meer, mit Feuer gemischt…』はオルガンをメインにした楽曲構成で、現時点での最新盤になりますね。

…Und Ich sah wie ein gläsernes Meer, mit Feuer gemischt… (1996/97)
 アルバムタイトルから繋がる題名で、オルガンの独奏曲です。空間音響にはオルガンは将にぴったりで、それを感じさせてくれます。時にクラスターで攻撃的に、時に空間に広がる残響の様に展開します。標題は英文にするとAnd I saw like a glass sea, mixed with fire、そんな感じになりますね。
試しにYouTubeで聴いてみる?

Efeu und Lichtfeld (2008)
 このアルバム一番の聴きものです。オルガンとヴァイオリンのデュオになりますが、とても刺激的です。両者共に特殊奏法を駆使して対位法をベースにバトルの様相ですね。始めは打楽器が入っているのかと思うようなオルガンの奏法、神経質で切れ上がる様なヴァイオリン、共にスリリングですね。特にvnは出色です。
…Und wieder dunkel I~IV (1985/90)
 打楽器とオルガンの4パートの楽曲で、この中では最も古い作品です。打楽器は種類も多く、多彩な奏法も絡めてきますね。そこはヘルツキーの得意とする分野なのでとても表情が豊かです。特徴的なのはpartIIで、ここだけドローン系になります。単純な楽器構成からは想像できない広がりがありますね。

特殊奏法が印象的なのは声法、このアルバムには入っていませんが、も含めてヘルツキーらしさでしょう。スペクトル楽派の牙城IRCAMに参加したのも後年であり、ポスト構造主義でしょうね。
現代音楽と言うくらいなので21世紀の楽曲を楽しみたいと思いますが、今やビッグネームの一人ベテランながらヘルツキーはなかなか楽しいです。

演奏は、
 Dominik Susteck - organ
  Sabine Akiko Ahrendt – violin
  Jenn Brülls – percussion
になります。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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